Project/Area Number |
22K15089
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 43060:System genome science-related
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Research Institution | Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology |
Principal Investigator |
西村 陽介 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 海洋機能利用部門(生命理工学センター), 特任研究員 (90718959)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | ロドプシン / メタゲノム / 環境微生物 / オプトジェネティクス / データベース / 遺伝子系統樹 / 遺伝子系統 / 微生物 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、「ロドプシンによる光利用」が微生物の環境適応に及ぼした影響の解明と、ロドプシンの応用利用に最適化された配列の探索を目的として、公開されているメタゲノムビッグデータに含まれるロドプシン遺伝子の全球的探索と網羅的系統解析を行い、関連する情報(生物系統・環境特性・機能・配列的特徴など)を統合した「全球規模のロドプシン情報基盤」の構築を行い、webサーバー上で公開する。それにより、微生物のロドプシンを介した光利用戦略についての包括的な検証と、光受容体ツールとしてのロドプシンの応用利用を推進する。
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Outline of Annual Research Achievements |
微生物型ロドプシンは地球環境に最も普遍的に存在する光受容体の一つであり、その光エネルギー変換機構を通じて、生態系を駆動する太陽光エネルギーの主要な窓口である。環境微生物が持つロドプシンは配列や機能の多様性が著しい。それぞれの環境に生息する微生物にとって、その環境に適したロドプシンを獲得することが環境適応の鍵となっていると考えられる。一方で、ロドプシンは光遺伝学の実験系や眼科疾患の治療における利用が進んでおり、応用面でも大きな注目を集めている。 本研究は、「ロドプシンによる光利用が微生物の環境適応に及ぼした影響の解明」と、「ロドプシンの応用利用に最適化された配列の探索」を目的とする。具体的には、メタゲノムビッグデータに含まれるロドプシン遺伝子の全球的探索と網羅的系統解析を行い、関連する情報(生物系統・環境特性・機能・配列的特徴など)を統合した「全球規模のロドプシン情報基盤」の構築を行う。それにより、「微生物の環境特異的な光利用戦略」についての包括的な検証と、光受容体ツールとしてのロドプシンの応用利用を推進する。 今年度は、引き続き公開されているメタゲノムデータの環境情報を文献から整備し、これまでに収集した配列と合わせて、310,418配列のロドプシンを同定した。それとともに、これまでに出版された機能既知のロドプシンについての文献情報の整備を完了するなど、ロドプシンの情報収集は順調に推移している。また、収集した配列をもとに網羅的な系統樹を計算し、クレードを同定するための解析パイプラインを構築した。さらに、新規性の高い配列を中心に、大腸菌を用いた異種発現によるロドプシンの機能解析を行い、機能や吸収波長の面で新規性の高いロドプシンの探索を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
概要に記載したとおり、ロドプシン情報の収集は順調に進展している。独自に構築した網羅的なメタゲノムデータベースについては、これまでに18,390サンプル(253兆塩基対)について配列アセンブルを終えており、世界最大級のメタゲノム・データリソースとなっている。これらは発表された論文(n=956)に紐づいており、サンプルの由来を確認可能である。また、そのうち5千サンプルについては由来となる環境のメタデータ情報を標準化済みである。本メタゲノムデータから、これまでに182,456配列のロドプシンが同定されている。 ロドプシン配列の情報解析としては、既知のロドプシン機能情報や生物系統情報を参考に定義した63個のクレードを用いて、これらのロドプシン配列がどのクレードに属するかを推定した。その中から、機能が未知なクレードを中心に、大腸菌における異種発現実験による機能解析を行っている。また、これまでのロドプシン結晶構造解析結果からロドプシンの吸収波長シフトにおいて重要な残基の知見が得られており、その残基に注目し、吸収波長がシフトしたロドプシンの探索を行っている。さらに、ロドプシンが他の機能ドメインと融合した酵素型のロドプシンについても配列の探索を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、これまでに収集したロドプシン配列をもとに、ロドプシンの網羅的な系統樹を構築してクレードを再定義する。また、環境から得られた配列を各クレードにマッピングすることで、ロドプシンの環境特性を明らかにする。さらに、網羅的な系統樹を可視化するためのツールを開発し、網羅的なロドプシン配列の情報公開を行う。
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