Project/Area Number |
22K15174
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 45030:Biodiversity and systematics-related
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Research Institution | Ishinomaki Senshu University |
Principal Investigator |
小林 元樹 石巻専修大学, 共創研究センター, 特別研究員 (30870167)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 深海 / 遺伝的多様性 / 水深 / DNAバーコーディング / 環形動物 |
Outline of Research at the Start |
地球表面の70%を占める海洋は、垂直方向にも平均水深約3800mもの空間が広がっており、生物の生息場所として重要である。しかし、種の分布水深の範囲はどのようであるか、種内の遺伝的多様性が水深方向にどのように分布しているか、といった課題に取り組む多様性研究は遅れているのが現状である。本研究では、次世代シーケンサーを用いて、深海性環形動物について網羅的にミトコンドリアのCOIや16S rRNA遺伝子配列を標本と紐付けて決定し、種の分布水深の範囲および水深方向に関する種内の遺伝的多様性の分布を解明するとともに、塩基配列をデータベースに登録しDNAバーコーディングに資する情報を蓄積することを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
海洋、とくに深海において、種の分布水深の範囲はどのようであるか、種内の遺伝的多様性が水深方向にどのように分布しているか、といった課題に取り組む多様性研究は遅れているのが現状である。本研究では、次世代シーケンサーを用いて深海性環形動物について網羅的にミトコンドリアDNAの遺伝子配列を標本と紐付けて決定し、種の分布水深の範囲および水深方向に関する種内の遺伝的多様性の分布を解明するとともに、塩基配列をデータベースに登録しDNAバーコーディングに資する情報を蓄積することを目指す。 研究2年目である2023年度は、昨年度得られた成果を複数公表できた。昨年度に着手した、次世代シーケンサーを用いて安価かつ簡便に特定の複数遺伝子領域の塩基配列を取得する手法について原著論文として原稿を執筆し、国際誌に投稿した。次世代シーケンサーを用いてミトコンドリアDNAの全長配列を決定した種の一部は査読付き論文1編として公開した。次世代シーケンサーにより取得され公開データベースに登録されている環形動物の生データからミトコンドリアDNAの遺伝子を復元し、それらを系統解析した成果を査読付き英文誌1編として公開した。解析では、深海性の環形動物約400点について遺伝子情報を取得して水深分布を検証した。その結果、より多くの標本に基づく解析が必要なものの、環形動物の種の分布水深は、従来考えられていたよりも狭い可能性が明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
複数遺伝子領域の塩基配列を取得する方法に関する原稿を作成し、投稿中である。得られた結果の一部を学会で発表したほか、論文として出版した。遺伝子解析した標本数は限られているものの、全体としては順調に研究計画が進んでいると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度に検討した手法を中心として、引き続き幅広い深海環形動物サンプルからの塩基配列を取得していく。また、特定の科について重点的な解析を完了する予定である。得られた結果について、学会発表や論文として公表していく。
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