頭蓋3次元計測で解明する日本人の顔立ちの地理的多様性とその背景にある集団成立史
Project/Area Number |
22K15193
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 45060:Applied anthropology-related
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
大野 憲五 佐賀大学, 医学部, 助教 (00635568)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
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Keywords | 現代日本人の成立史 / 頭蓋顔面の3次元形態解析 / 表面形状スキャナー / 日本列島人の成立史 / 頭蓋顔面形態の地理的多様性 / 3次元解析 |
Outline of Research at the Start |
日本列島人の成立史は、弥生時代以降に渡来してきた人々の列島内拡散と、先住の縄文人との混血によって説明されている。本研究では渡来から時代の経過した近代において、本土日本人の顔の骨格に縄文系・渡来系の特徴がどのように遺残しているか(割合や地域差)を最新の3D形状スキャナや形態解析技術を用いて明らかにすることにより、渡来系拡散の様子をより詳細に知る手がかりを求め、従来の説の妥当性を検証する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、日本の近代人骨の顔面骨格形態に、日本列島集団の基層を成すと言われている縄文人的な特徴と、“渡来系”とも呼ばれる北部九州・山口地方の弥生人や古墳時代の人骨に多い特徴がどのように残っているかを解明することである。伝統的に行われている2点間距離による頭蓋計測ではなく、最新の3D表面形状スキャナーや3D形態解析技術を用いて明らかにすることにより、渡来系拡散の様子をより詳細に知る手がかりを求め、埴原の二重構造モデルの妥当性を、3D形態人類学的観点から検証することである。 今年度は本研究の核でもある顔面骨格形状データを高解像度で取得するための表面形状スキャナーの選定や骨格形状のバリエーションを解析するためのソフトウェアの検討を行い、方向性を固めた。高性能3DスキャナーについてはTranscan-Cとオペレータ用PCを購入し、代理店である日本3Dプリンター株式会社より技術的な指導を受け、佐賀大学が収蔵する頭蓋資料を用いてデータ収集トレーニングを行った。出張先での実際の運用に関する懸念もいくつか見つかり解決法を検討している。解析についてはEVAN-SOCIETY (European Virtual Anthropology Network Society)が提供するEVAN toolboxがランドマークとセミランドマークを用いた解析に最適であると考え、サンプルデータを用いた判別モデルの作成法の検討を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
3DスキャナーとしてEinScanProHDを購入予定であったが、決定した交付金額の影響で、見直すことととなった。再検討した結果、固定式ではあるが持ち運びができ、EinScanProHDより高性能で予算内に収まるTranscan-Cの購入に至ったが、スキャナーの選定や練習に時間を要し、他大学や博物館におけるデータ収集のための出張に行くことができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度はデータ収集のための調査出張を重点的に行う。東北大学、国立科学博物館、東京大学への出張を予定している。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)