Project/Area Number |
22K15255
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 47010:Pharmaceutical chemistry and drug development sciences-related
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
山本 耕介 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(薬学系), 助教 (40785789)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
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Keywords | 複素環 / イミノケテン / 環化反応 / トリアゾール / 含窒素複素環 / ケテン / 付加環化反応 / 含窒素化合物 |
Outline of Research at the Start |
多官能性複素環の簡便合成法開発は、医薬リード探索や構造活性相関研究に貢献する重要な研究課題である。環状エナミノンは生物活性物質や天然物中に広範に見られる部分骨格であると共に、多様な化学修飾が可能な多官能性複素環である。本研究では、イミノケテンの新規生成法の確立を行い、多様な環状エナミノンの新規合成法を確立する。本研究により、医薬リード化合物や有用合成素子となりうる多官能性複素環が簡便かつ効率的に供給可能となり、有機合成化学および薬学領域の発展に貢献すると期待される。
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Outline of Annual Research Achievements |
多官能性複素環の新規合成法開発は、医薬リード探索や構造活性相関研究に大きく貢献することが期待される重要な研究課題である。環状エナミノンは生物活性物質や天然物中に広範に見られる部分骨格であると共に、多様な化学修飾が可能な興味深い多官能性複素環である。アルファ位にイミノ基を有するケテンの環化反応は、環状エナミノンの効率的構築法となりうるが、温和かつ簡便なイミノケテン生成法は未開拓である。本研究では、合成容易な含窒素複素環をケテン前駆体として用い、脱窒素過程を鍵とした環化反応による多様な環状エナミノン類の簡便合成法開発を目的とする。以下に本年度得られた研究成果を記す。 最適化した条件を用いて基質一般性を調査したところ、電子供与性基を有するいくつかの基質において反応収率が大幅に低下することが明らかとなった。そのため、収率改善に向けた反応条件の精査を改めて行った。この結果、これらの基質から目的とする環化体を良好な収率にて得る反応条件を確立し、基質適用範囲の拡大に成功した。加えて、複素環を有する基質も本反応に適用可能であることを明らかとした。最適条件下、炭素ー炭素不飽和結合を有する基質との環化反応を実施したが、現段階において目的とする環化体は得られておらず、これらの基質に対する反応条件再検討の必要性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は基質一般性の精査を主な実施項目としていた。基質一般性を調査する中で、ある種の官能基を有する基質において目的化合物が得られないという予期していなかった事態に直面した。これを解決するために様々な検証実験および再現性確認が必要となったものの、これらの基質から目的化合物を良好な収率にて得る反応条件を見出すことに成功した。また、上記の基質に加えて、複素環を有する基質などいくつかの基質が本反応条件に適用可能であることも見出した。以上のことから、検討すべき項目は残されているものの、一定レベルの基質一般性を確立することができたと考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに蓄積された知見を基に、本環化反応の基質一般性に関する詳細な検討を引き続き行う。具体的には、現段階で未検討の複素環類を有する2πユニットや脂肪族アルデヒド等を検討する。また、得られた化合物のさらなる官能基変換等を検討する。脱窒素過程がより温和な条件で進行する反応系の確立も引き続き検討する。
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