マイコプラズマニューモニエに起因した気管支喘息の発症機序の解明
Project/Area Number |
22K15276
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 47030:Pharmaceutical hygiene and biochemistry-related
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
民谷 繁幸 和歌山県立医科大学, 薬学部, 助教 (90908203)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
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Keywords | Mycoplasma pneumoniae / 肺炎 / CARDS toxin / ワクチン / マイコプラズマ ニューモニエ / アレルギー / サイトカイン / IL-1alpha |
Outline of Research at the Start |
Mycoplasma pneumoniae(マイコプラズマ)肺炎は、市中肺炎の約40%を占め、数多くの合併症を引き起こす。中でも、アレルギー疾患の1つである気管支喘息の感染後における発症は、長期治療を必要するため問題視されているものの、その発症機序は未だ不明なままであり、有効な予防法の確立には至っていない。本研究では、これまでの申請者らの知見を基盤として、マイコプラズマ感染後における気管支喘息の発症および増悪にIL-1alphaが寄与するのかを評価すると共に、マイコプラズマ感染の重要因子であるCARDS toxinの寄与についても精査する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究計画では、肺炎の主たる原因菌の1つであるMycoplasma pneumoniae(マイコプラズマ)感染後における気管支喘息の発症および増悪機序を明らかにすると共に、種々の解析を通じて新規予防法確立のための基盤情報を提案することを目的としている。初年度は、まずダニ抗原(HDM)を用い、肺内で好酸球浸潤が認められるアレルギーモデルを作製した。そこで、本年度はこれらアレルギーモデルを用いて、マイコプラズマ感染後において気管支喘息の発症および増悪が観察されるかを評価した。しかし予想に反して、マイコプラズマをあらかじめ感染させておくことで、HDM投与による好酸球浸潤が顕著に抑制される、すなわち、アレルギー症状の悪化ではなく、抑制が観察された。また、抗原特異的なT細胞応答を評価したところ、コントロール群と比較し、マイコプラズマ感染群において、Th1型のサイトカインであるIFNγ量には変化がなかったものの、Th2型のサイトカインであるIL-13量の減少が認められた。これらの結果は、マイコプラズマ感染が相対的にTh1優位な免疫応答を誘導することで、HDMによるアレルギー反応が抑制される可能性を示唆している。今後、これらメカニズムの詳細な解明を図ると共に、ニワトリ卵白アルブミンを用いたアレルギーモデルの使用、アレルギー発症後のマイコプラズマ感染によるアレルギー評価を行うことで、マイコプラズマ感染によるアレルギーの発症・増悪モデルの作成にも引き続き取り組みたいと考えている。
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)