Project/Area Number |
22K15387
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 48040:Medical biochemistry-related
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Research Institution | Kindai University (2023) National Cardiovascular Center Research Institute (2022) |
Principal Investigator |
橋本 大輝 近畿大学, 医学部, 助教 (40911342)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
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Keywords | 内皮細胞 / シアストレス / TMEM100 / 転写制御 / 細胞骨格 |
Outline of Research at the Start |
TMEM100は胎生期において内皮細胞特異的に発現し、血管網の構築・維持に必須の膜タンパク因子である。TMEM100欠損マウス胚は動脈分化・血管成熟障害を引き起こして致死となるが、TMEM100発現誘導機構や作用機序については不明の点が多く残されている。内皮細胞は血流による力学的刺激(シアストレス)により遺伝子発現を変化させる。本研究では、マウスおよびヒト内皮細胞においてシアストレスによるTMEM100転写制御の有無を検討し、内皮細胞におけるTMEM100の作用機序の解明を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
Transmembrane protein 100 (以降Tmem100)の遺伝子欠損は、血管系の異常を示し致死となることから、Tmem100は血管形成に必須の因子である。今年度の研究では、昨年度同定した動脈特異的なエンハンサー領域を欠損させるとTmem100遺伝子欠損マウスと同様の表現型を示し、同定したエンハンサー領域が、血管内皮細胞における発現を単独で制御していることを示唆している。このエンハンサーに結合しうる転写因子群の探索をレポーターアッセイにより実施し、内皮細胞での特異的な発現を制御する転写因子Xに加えて新たに転写因子Yを同定した。血管内皮細胞は血流による力学的なストレス(シアストレス)を感知して内皮細胞自身の遊走性や形態を変化させることで血管の構造の維持に寄与している。Tmem100エンハンサー領域は、内皮細胞に対してシアストレスを負荷した際に活性化することが明らかとなった。転写因子Yの結合部位に変異を導入したエンハンサーはシアストレスに対する応答性を失うことから、今回同定した転写因子Yが血流の変化を伝えるメッセンジャー因子であることを示唆している。以上の結果は2つの転写因子がそれぞれ別の働きを有していることが想定される。機能解析では、網羅的解析から得られた候補因子とTmem100の結合性をin vitro実験にて検証した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Tmem100の内皮特異的転写発現制御解析についてはTmem100エンハンサーを活性化させる2つの転写因子を同定し、それぞれが異なる働きを持っていることを明らかとしている。機能解析についてもTmem100と結合しうる候補因子の中から細胞骨格の制御や細胞間接着因子に関与するものを選び出し、Tmem100との結合性を確認できた。
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Strategy for Future Research Activity |
転写制御解析については2つの転写因子の上流シグナルについて阻害剤や受容体変異などを用いて更に解析を進める予定である。機能解析についてもHUVECやHUAECなどの細胞を用いたin vitro実験と血管内皮細胞特異的誘導型CreマウスとTmem100floxマウスを交配することで血管におけるパートナータンパク質の局在や細胞骨格因子、内皮細胞同士の接着の変化などに注目して解析を進めていく。
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