Project/Area Number |
22K15422
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 49020:Human pathology-related
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
高村 佳緒里 新潟大学, 医歯学系, 助教 (20811863)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2024: ¥130,000 (Direct Cost: ¥100,000、Indirect Cost: ¥30,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | Sessile serrated lesion / Dysplasia / MLH1 / メチル化 / 大腸 / 人体病理 / SSLD / 鋸歯状病変 / dysplasia / 悪性腫瘍 |
Outline of Research at the Start |
無茎性鋸歯状病変 (sessile serrated lesion, SSL)は、現在大腸の良性病変に位置づけられているが、SSL内に異形成が生じ、それが浸潤癌に進展するリスクをもつ前癌病変である。その異形成部分は、どれも同じ形態を呈するではなく、多様で複雑な形態を呈し、形態によって、癌化ポテンシャルをはじめとする様々な性質が異なっている可能性が高い。本研究では、異形成の形態ごとに遺伝子異常を解析し、各形態間での遺伝子異常の差異や共通性を明らかにし、異形成から浸潤癌化へのプロセスを解明する。それにより、異形成を伴うSSLの浸潤癌化の予測診断や治療法の確立に貢献したい。
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Outline of Annual Research Achievements |
大腸の広基性(無茎性)鋸歯状病変 (sessile serrated lesion, SSL)は、病理形態学的には明らかな腫瘍性異型は呈さず良性病変に分類されるが、悪性化ポテンシャルを有しており、大腸癌の前駆病変として認知されている。SSLの悪性化の過程は、SSLの中に異形成 (粘膜内に留まる腫瘍)が生じ、異形成から粘膜下層浸潤癌が生じるという段階を経る。SSLの異形成では、同一の異形成の中に、鋸歯状・管状・管状絨毛状に区別される、異なる形態の領域 (本研究ではこのような領域を形態ユニットと呼ぶ)が複数混在することが少なくない。本研究では、これまでに、管状・管状絨毛状の形態ユニットに、さらに腫瘍腺管の高度構造異型が併存するか、細胞増殖領域の分布に一定の特徴を伴う場合に、その形態ユニットから浸潤癌が生じるリスクが高いことを示唆する結果が得られている(論文作成中)。続いて、異形成の形態ユニット間での、形態の違い、細胞増殖領域の位置の違い、ならびに悪性化リスクの違いの背景にある分子異常を明らかにすることを目的に、DNAメチル化解析および空間トランスクリプトーム解析に着手している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究の前半で得られた結果を論文化する作業、およびホルマリン固定パラフィン包埋ブロックからの、ユニット別DNA分取に時間を要している。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究の前半で得られた成果を海外学術誌に投稿する。 網羅的メチル化解析によって、形態ユニット間での分子異常の共通性や差異と悪性化のリスクの関連を解明する。また、空間オミックス解析を追加し、形態ユニット間および粘膜内での増殖活性の高い腫瘍細胞の位置 (深層、表層、全層)による分子異常の差異を可視化して比較検討する予定である。
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