マンソン裂頭条虫由来分子による抑制性レセプターの探索とMAPK経路抑制機序の解明
Project/Area Number |
22K15451
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 49040:Parasitology-related
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
近藤 陽子 鳥取大学, 医学部, 助教 (50632973)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
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Keywords | マンソン裂頭条虫 / ES産物 / P-ISF / アフィニティ精製 / 細胞外小胞 / micro RNA / 免疫抑制因子 / 抑制性レセプター / MAPK経路 |
Outline of Research at the Start |
マンソン裂頭条虫のプレロセルコイド(幼虫)は、両生類から哺乳類までの様々な宿主に寄生が可能であるが、この広範にわたる宿主の免疫機構をいかに回避しているのかは未だ不明である。当研究室では、幼虫の分泌物(ES物質)が、LPS刺激したマクロファージのMAPキナーゼ(MAPK)経路を抑制し、活性化を抑制する事を見出した。さらにES物質から免疫抑制作用を有する糖タンパク質(P-ISF)を精製した。本研究では、P-ISFが結合する抑制性レセプターの探索とMAPK経路抑制機序の解明を目的とする。また、P-ISFが同じ単球系である樹状細胞に及ぼす影響についても検討する。
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Outline of Annual Research Achievements |
研究者らはマンソン裂頭条虫のプレロセルコイドが分泌する免疫抑制因子に着目し、これまでにプレロセルコイドの分泌物(ES)がLPS刺激されたマクロファージの活性化を抑制する事を明らかにしてきた。また、ES中からマクロファージに対する免疫抑制作用を有する糖タンパク質を同定し、Plerocercoid-immunosuppressive factor:P-ISFと命名した。さらに、ESを超遠心して得た細胞外小胞(EV)にもLPS刺激によるマクロファージの活性化を抑制する作用を見出した。EVとP-ISFは異なる画分に検出されたため、独立した免疫抑制作用であることがわかった。EV中の責任因子の探索により、micro RNAがその一部を担っている可能性を見出した。 一方で、P-ISFの作用機序の探索については、P-ISFの精製に使用していたレクチンカラムの製造が中止になり入手できなくなった為、P-ISFの新しい精製法を模索した結果、リコンビナントタンパク質に対する抗体を用いたアフィニティーカラムの作製に着手した。コムギ胚芽タンパク質合成系でP-ISFのリコンビナントタンパク質(rP-ISF)を作製し、それをラビットに免疫することでES中のP-ISFを認識できる特異的な抗rP-ISF血清を得ることに成功した。この血清をrP-ISFを用いて精製し、精製した抗体をカラムにカップリングしてアフィニティカラムを作製した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ESから精製したP-ISFを用いた実験を予定していたが、P-ISFの精製に必要なレクチンカラムの製造が中止になったことで新しい精製法の構築を余儀なくされた。複数種のタンパク質合成系を用いてリコンビナントタンパク質の作製を試みたが、P-ISFはマンソン裂頭条虫の近縁種にしか存在しない、システインが豊富な新規の糖タンパク質であるためか、生理活性のあるリコンビナントタンパク質は作製できなかった。よって、リコンビナントタンパク質を抗原に抗体を作製し、特異抗体を用いたアフィニティカラムを作製した。これによりP-ISFの供給に活路を見出し、滞っていたP-ISFを用いた実験に着手できる見込みとなった。
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Strategy for Future Research Activity |
P-ISFの樹状細胞に対する作用の解析及び相互作用分子の探索について、実験に使用するP-ISFの精製方法を変更し、特異抗体によるアフィニティ精製を行う。 次年度は、精製したP-ISFを樹状細胞に添加してプレインキュベートした後、LPSで刺激した時の表面抗原の発現やサイトカインの産生を解析することでP-ISFの樹状細胞への影響を明らかにする。また、P-ISFとマクロファージのライセートを混合して免疫沈降を行い、相互作用分子の探索を行う。また、P-ISFの非存在下と存在下でマクロファージをLPS刺激し、RNAを抽出してRNAシークエンスを行うことでLPS刺激に対する細胞内の遺伝子発現の変化を網羅的に解析し、P-ISFの細胞内シグナル伝達経路に及ぼす影響について手がかりを得たい。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)