Project/Area Number |
22K15483
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 49070:Immunology-related
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
関屋 俊輝 北海道大学, 人獣共通感染症国際共同研究所, 助教 (30796595)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
|
Keywords | 不活化インフルエンザ全粒子ワクチン / シングルセル / ワクチン特異的B細胞 / ワクチン特異的抗体 / 不活化ウイルス全粒子ワクチン / インフルエンザ |
Outline of Research at the Start |
季節性インフルエンザワクチン製造ウイルス株は流行株の予測がはずれた場合には抗原性の大きく異なるウイルスが流行することになる。 安定したワクチン効果を得るには、抗原性の異なるウイルスに対しても効果が期待される「ブロードな免疫」を誘導するワクチンが望ましい。 そのためにはワクチン接種により多様なワクチン特異的免疫細胞を活性化させることが重要である。 本研究では、レパトア解析を行うことで、ワクチンが「ブロードな免疫」を誘導するか否かを評価し、不活化ウイルス全粒子ワクチンと現行のスプリットワクチンにより誘導される、ワクチン特異的免疫細胞の違いをシングルセルレパトア解析を使用し明らかにすることを目的とする。
|
Outline of Annual Research Achievements |
コロナウイルスによるパンデミックにより季節性インフルエンザの感染率は下がっていたが、最近になりまた上昇してきている。季節性インフルエンザワクチン 摂取率もパンダミック下であるここ数年は下がっており、流行するインフルエンザウイルスと季節性インフルエンザワクチン製造ウイルス株の予想が外れた場合、感染率並びに重症度が上がる懸念がある。安定したワクチン効果を得るためには、抗原性の異なるウイルスに対しても効果が期待される「ブロードな免疫」 を誘導するワクチンが望ましい。そのためにはワクチン接種により多様な特異的B細胞及びT細胞が刺激され、活性化することが重要である。しかしながら、現行の評価法で は免疫細胞の活性化を正しく評価することができない。 本研究では、抗原特異的免疫細胞のレパトア解析を行うことで、ワクチンが「ブロードな 免疫」を誘導するか否かを評価し、不活化ウイルス全 粒子ワクチンと現行のスプリットワクチンにより誘導される、抗体分泌B細胞及びB細胞活性化に必須のヘルパーT細胞の抗原特異的反応の違いをシングルセルレパトア解析を使用し明らかにすることを目的とする。 科研費2年度である今期はこのシングルセルレパトア解析系の確立をワクチンまたはインフルエンザウイルスを接種または感染させたマウスの末梢血単核球及び 脾臓から抗原特異的B細胞を懸垂液滴アレイ式磁気ビーズ反応(MAGrahd)法を用いて、個々の細胞からそれぞれRNAを抽出し、インフルエンザウイルス特異的抗体の重鎖と軽鎖の遺伝子の塩基配列を解析した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
科研費2年度である今期は初年度時に確立したシングルセルレパトア解析系を用いて、ワクチン接種させたマウスの末梢血単核球及び 脾臓から懸垂液滴アレイ式磁気ビーズ反応(MAGrahd)法を用いて、抗原特異的B細胞からそれぞれRNAを抽出し、インフルエンザウイルス特異的抗体の重鎖と軽鎖の遺伝子の塩基配列を解析する予定だったが、獲得できる細胞数が少なく、実験の見直しを余儀なくされた。 大量に抗原特異的B細胞を分取するため、FACS Melodyを使用し、ワクチン特異的B細胞をシングルセルでソーティングしてからMAGrahd法を用いて、RNAを抽出しようとしたが、細胞内のRNAが少量で摘出がうまくできなかった。 そのため、実験効率を上げるために、FACSでソーティングする前にワクチン公言を使用して刺激するなどの条件検討に時間を有してしまった。またMAGrahd法に関しても、一度に行える数が現行方法では少量だったため、FACSのシングルセルソーティングで96wellプレートで分取しても8回に実験を分ける必要があったが、再検討により、一回で96wellプレート1枚分を解析できるようにした。 上記2つの問題があり、進捗状況はやや遅れているが、効率化を高めたため、3年目で実験進捗を上げれると思う。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の推進方針としては、新しい条件下で得られた抗体特異的単一B細胞からの抗体遺伝子のペアをクローニングし、in vitroにて発現させる。その発現抗体を用いて 、(ワクチン株または異なる)インフルエンザウイルスに対する中和抗体価、赤血球凝集抑制(HI)抗体価、ノイラミニダーゼ抑制 抗体価を測定し、抗体の機能評価を行う。上記の機能評価を現行インフルエンザワクチン(スプリットワクチン)と不活化全粒子ワクチンと比較し、有意差が現 れるか検討する。 また確立した手法をカニクイザルサンプル(不活化インフルエンザ全粒子ワクチン摂取後の末梢血単核球)に適用する。
|