Project/Area Number |
22K15497
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 49070:Immunology-related
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
畑野 晋也 九州大学, 生体防御医学研究所, 助教 (90834929)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | B細胞 / 加齢性B細胞 / 自己免疫疾患 / 液性免疫老化 / 免疫老化 / 自己抗体 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、老化による免疫機能低下を引き起こす機序をB細胞の視点から解明することを目的とする。そのため老化に伴って増加する特殊なB細胞サブセット(加齢性B細胞)をさらにB細胞の寿命に着目することで、未だに不明な点が多い加齢性B細胞サブセットを規定するマーカーを同定し、その機能や性状、B細胞受容体の多様性の詳細を明らかにすることを目指す。本成果は、次世代ワクチンの開発や炎症疾患の新規診断および治療法開発につながる可能性を有していることから、超高齢化社会における健康寿命の延長に貢献できることが期待される。
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Outline of Annual Research Achievements |
老化により液性免疫応答が低下する(液性免疫老化)ことが知られているが、その原因は不明である。加齢に伴い増加する特殊なB細胞である加齢性B細胞と液性免疫老化との関与が示唆されるが、加齢性B細胞を規定するマーカーは詳細に同定されていないため、加齢性B細胞の機能や性状は不明な点が多い。申請者は、若齢マウスB細胞では発現しないが老化マウスB細胞にて高く発現する新たな加齢生B細胞マーカー候補遺伝子X(未発表のためXとする)を同定している。B細胞における遺伝子Xの機能を解明することは、老化によって誘導される液性免疫老化を引き起こす機序の解明に繋がる可能性があると考え、本研究ではB細胞における遺伝子Xの機能を明らかにすることを目的とする。 まず、X発現B細胞を詳細に解析したところ、自己免疫疾患に関与するTLR7やTLR9の発現、またメモリーマーカーの発現や抗原提示に関与する補助シグナル分子CD80・CD86の発現が高いなどの特徴を同定した。次に、若齢マウス脾臓のB細胞をin vitroにて加齢性B細胞誘導刺激を行った結果、加齢性B細胞誘導と共にXの発現が確認された。そこで、遺伝子X欠損マウスの脾臓B細胞において加齢性B細胞誘導刺激を行った結果、野生型マウスと比較して加齢性B細胞誘導の減少が観察された。また、遺伝子X欠損加齢マウスの脾臓B細胞を解析した結果、加齢性B細胞数が野生型加齢マウスと比較して減少した。さらに、in vivoにて加齢性B細胞が誘導され、かつ自己免疫疾患の症状悪化に加齢性B細胞が関与する自己免疫疾患マウスモデルであるイミキミド誘発性SLEモデルとbm12マウス細胞の移入によるSLEモデルを、B細胞特異的遺伝子X欠損マウスにて行ったところ、コントロールマウスと比較して加齢性B細胞数の減少が確認された。 以上の結果から、Xは加齢性B細胞分化誘導に関与する可能性が示唆された。
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