食道癌における手術回避を目指した腫瘍と宿主の双方向性モニタリング手法確立
Project/Area Number |
22K15563
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 50020:Tumor diagnostics and therapeutics-related
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
松田 諭 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (30594725)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
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Keywords | 食道癌 / リキッドバイオプシー / 薬剤耐性 / ctDNA |
Outline of Research at the Start |
食道癌手術は侵襲が非常に大きいため、術前化学療法奏効例において手術を回避することが望ましい。本課題では、腫瘍由来のcell free DNA、尿に含まれる細胞外小胞(Extracellular vesicle, EV)中のmiRNA、そして癌に対する宿主反応を反映する血中凝固因子という複数のリキッドバイオプシーを組み合わせることで、NAC後の遺残腫瘍量を精度高く定量する指標の確立をめざす。
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Outline of Annual Research Achievements |
リキッドバイオプシー部分の成果 【方法】切除可能食道扁平上皮癌に対し、術前化学療法(NAC)後に食道切除術を行った食道癌を対象とし、原発巣の遺伝子パネル検査と血中cell free DNAに共通の変異をcirculating tumor DNA (ctDNA)と定義した。NACの奏効とctDNAの変化、および術後ctDNAと予後との関連を検討した。【結果】原発巣の変異遺伝子は既報と矛盾しない結果であった。NAC奏効例ではNAC後にctDNAが有意に陰性化しており、NACの奏効を反映することが示された。また術後ctDNAを検討したところ、術後ctDNA(+)群は高率に術後早期再発を認めた。食道癌において血中ctDNAはNACに対する奏効を鋭敏に反映することが示され、また早期再発予測に有用であることが示唆された。今後、食道癌治療において、ctDNAによる腫瘍モニタリングを用いた集学的治療の実現が期待される。
薬剤耐性の機序解明部分の成果 【方法】食道扁平上皮癌細胞株を樹立し、既存の1200薬剤を用いたDrug screeningを終了した。【結果】スクリーンの結果、食道扁平上皮癌と奏効することにより化学療法感受性を高める薬剤を同定した。今後、網羅的解析から、その機序解明を目指す計画である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
先述の通り、当初の計画に則り進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
ctDNAについては、すでに得られた結果を活かして、前向き検証的試験を開始する計画である。薬剤耐性研究に関しては、網羅的解析を経て、同定された有効薬剤の作用機序解明を進める。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)