Project/Area Number |
22K15634
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 51020:Cognitive and brain science-related
|
Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
福光 甘斎 藤田医科大学, 医学部, 助教 (70765461)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2024: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
|
Keywords | 内側視索前野 / ファイバーフォトメトリー / カルシトニン受容体 / アミリン / 社会的接触 / 扁桃体 / 社会行動 / 親和性社会行動 / 神経回路 |
Outline of Research at the Start |
ヒトを含めた社会性動物は群れを形成して生活をする。群れたいという欲求は群居本能と呼ばれる。群れ行動には休眠時に身を寄せ合う行動や、不安や恐怖を感じたときに身を寄せ合う行動が含まれる。しかしその詳細なメカニズムについては不明な点が多い。我々はこれまでに内側視索前野のアミリン-カルシトニン受容体シグナリングが雌マウスの社会的接触行動を制御することを見出した。本研究ではこれまでの研究成果をさらに発展させるべく、内側視索前野のアミリン、カルシトニン受容体発現細胞を起点とした機能的神経回路網を特定する。
|
Outline of Annual Research Achievements |
前年度までに内側視索前野(MPOA)に局在するカルシトニン受容体およびそのリガンドであるアミリンが集団飼育下で活性化し、社会的接触行動を制御することを明らかにしてきた(Fukumitsu et al., Nat Commun 2022)。本年度はMPOAカルシトニン受容体、アミリン発現は雄マウスで発現が低くなることを明らかにした。また、同性間の社会的接触行動の雌雄差を比較した結果、雄では攻撃行動など非友好的な行動がみられ、社会的分離時にみられる接触モチベーションも低いことが明らかになった。これらのデータは社会行動上の性差がMPOAに局在するカルシトニン受容体などの発現性差に起因する可能性を示唆している。これらの結果をNeuroscience Research誌に発表した。また、これまでにMPOAカルシトニン受容体発現細胞は成体雌マウス同士を同居させたときだけでなく養育行動時も活性化することをc-Fos発現を手掛かりとした免疫組織化学的解析で明らかにしている。しかし、c-Fos発現解析の低時間分解能のため、細胞活性と行動とを関連付けるためにはリアルタイムでMPOAカルシトニン受容体発現細胞の活性変化を調べる必要があった。本年度はファイバーフォトメトリー法を用いてMPOAカルシトニン受容体発現細胞の活性変化を計測し、解析を行った。その結果、成体マウス同士の社会的接触時のみならず、仔を巣に運ぶ行動時に活性化することが分かった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究室移動にともない、実験系を再構築する必要性が生じたが、順調に実験系が立ちあがり一定の研究成果をだすことができたから。
|
Strategy for Future Research Activity |
ファイバーフォトメトリー解析によりMPOAのカルシトニン受容体発現細胞は成体マウスと仔との間で接触時の反応性に違いがあることを見出した。より詳細な分析を行うために、個々の細胞活性を測定することが可能なミニスコープを用いた解析系を次年度立ち上げる予定である。
|