間葉系幹細胞を含有したX線視認性ファイバーによる脳梗塞カテーテル治療
Project/Area Number |
22K15654
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 51030:Pathophysiologic neuroscience-related
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
小松 鉄平 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (60723856)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 脳梗塞 / 動物モデル / 幹細胞 / 再生医療 / ラット / 中大脳動脈閉塞 / 細胞治療 / 脳血管造影 / カテーテル治療 |
Outline of Research at the Start |
既存治療では克服できない疾患に対して細胞治療が期待されているが、細胞をファイバー化し侵襲性の低い血管内治療への応用は行われていない。我々はヒト臨床で使用している血管撮影装置を用いた小型動物の血管撮像に成功し、小型動物の血管内治療が可能になった。本研究の目的は、血管内治療に応用可能な間葉系幹細胞を含有したハイドロゲルファイバーを開発すること。さらに、同ファイバーをラットとマーモセット脳梗塞モデルの脳動脈に留置し神経機能の改善効果を証明することである。本研究の成果は脳梗塞以外の他の臓器不全(腎不全、心不全、肝不全など)にも応用でき、全ての臓器の再生治療を担える可能性がある。
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Outline of Annual Research Achievements |
既存治療では克服できない疾患に対して細胞治療が期待され、細胞をシート状もしくはスフェロイド状に培養し体内へ投与する方法が報告されている。一方、細胞をファイバー化し侵襲性の低い血管内治療への応用は行われていない。 本研究の目的は、血管内治療に応用可能な間葉系幹細胞を含有したハイドロゲルファイバーを開発すること。さらに、同ファイバーをラットとマーモセット脳梗塞モデルの脳動脈に留置し神経機能の改善効果を証明することである。本研究の成果は脳梗塞以外の他の臓器不全(腎不全、心不全、肝不全など)にも応用でき、全ての臓器の再生治療を担える可能性がある。 本年度は、細胞含有ファイバーの臨床応用を目指すため、同ファイバーを用いた新規ラット中大脳動脈閉塞脳梗塞モデルを開発した。脳梗塞の大きさ・領域の再現性が極めて高く、かつ短時間に作製可能であった。モデル作製24時間後のファイバーの放射線視認性は良好であった。以下の論文で研究実績を報告した。(Komatsu T, et al. A Novel Rat Model of Embolic Cerebral Ischemia Using a Cell-Implantable Radiopaque Hydrogel Microfiber. Transl Stroke Res. doi: 10.1007/s12975-023-01144-6, 2023.)また、間葉系幹細胞細胞含有ファイバー作製のため、間葉系幹細胞の培養実験やファイバー内での細胞生存状況などを評価し、最適な純化・加工・保存方法を検討した。 今後は、間葉系幹細胞を含有したハイドロゲルファイバーを開発した動物モデルに投与し治療効果を検討する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画通り進捗している
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Strategy for Future Research Activity |
Ⅰ. ヒト間葉系幹細胞を含むX線不透過ハイドロゲルファイバーから分泌されるサイトカインによる長期のパラクライン効果を明らかにする 二重管の内側にヒト間葉系幹細胞とコラーゲン懸濁液、外側にX線不透過ジルコニアとアルギン酸ナトリウム水溶液を流し、直径数百μmのハイドロゲルファイバーを作製する。ヒト間葉系幹細胞から分泌されるサイトカイン量を経時的に測定し、懸濁液とファイバーとで分泌量を比較する。動脈内に生着させると細胞の性質が変化する可能性があるため、ラットの脳動脈内に留置したファイバーのサイトカイン量も経時的に測定し評価する。長期のパラクライン効果を得られる最適なファイバーの純化・加工・保存方法を確立する。
Ⅱ. ラットと小型霊長類マーモセットの脳梗塞部位の動脈内に、ヒト間葉系幹細胞を含むファイバーを生着させ、脳梗塞後の神経再生と運動機能の改善効果を明らかにする 脳梗塞ラットモデルに対して、ヒト脂肪由来間葉系幹細胞含有ファイバーを経カテーテル的に中大脳動脈に投与する。治療介入後、1日後、7日後、14日後、30日後に、細胞含有ファイバーの体内分布をX線で確認し、9.4テスラ高磁場MRIによる脳梗塞体積・神経経路(拡散テンソル)変化の評価、神経行動学評価(ロタロッド、トレッドミル、ハイスピードカメラ画像解析)を行い、その後病理学的解析をする。細胞非投与群と比較し、梗塞体積の縮小効果、MRI拡散テンソルによる神経経路の修復効果、運動機能の改善効果、グリア細胞、神経細胞・軸索再生効果を検証する。また投与した細胞含有ファイバーの外観形態評価、生存細胞評価、細胞分化試験を実施する。 必要に応じて、カテーテルによるラット新規脳梗塞モデル作製技術を応用し、これまで困難であったマーモセットの新規脳梗塞モデル作製する。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)