Project/Area Number |
22K15762
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 52030:Psychiatry-related
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
増田 史 滋賀医科大学, 医学部, 助教 (10647712)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2026: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2025: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
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Keywords | 自閉スペクトラム症 / 感覚異常 / 感覚過敏 / プラセボ効果 / 小児 / 感覚鈍麻 |
Outline of Research at the Start |
自閉スペクトラム症(Autism spectrum disorder: ASD)は、社会性の障害や興味や行動の 偏りを特徴とした発達障害の一つである。本邦のASDの有病率は3.5%と報告されており、 中でも感覚過敏・感覚鈍麻といった“感覚異常”はASDの9割に認められることが指摘されている。感覚異常は日常生活に大きな影響を与える一方で、精神症状に与える影響は明らかにされてこなかった。 本研究では、触覚・温痛覚の客観的な定量評価方法を用いてASD小児の感覚異常を評価し、精神症状に与える影響を明らかにする。この知見はうつ病などの二次障害への進展予測や防止に寄与することが期待される。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は自閉スペクトラム症(ASD)を持つ小児における温冷覚異常が気分状態および親の精神状態に与える影響を明らかにすること、そしてASDを持つ小児におけるプラセボ効果の定量的検証である。昨年度に引き続き、過去文献を検討し背景情報を整理した。 過去に親のQOLや気分症状との関連を調査した論文は現時点においても1件(Su, X, et al., 2018)のみであると考えられる。また、ASDを持つ人に対してプラセボ効果を調査した研究については、薬物のプラセボ効果に焦点を当てたものが大半を占め、基礎的な温痛覚に焦点を当てた論文は現状でも見当たらない。以上より、依然として本研究は重要性・新規性ともに高いことが推察される。 また、予定症例数の実験実施には至らないが、当該年度に疾患群2名、対象群5名からのデータ取得を終えた。症例数の限られた予備的な結果ではあるが、温覚閾値(warm detection thresholds: WDT)の高さと、冷痛覚閾値(cold pain thresholds)の個人内変動の大きさを組み合わせると、感覚プロファイル検査の総合得点を97.3%の精度で予測した。今後、必要症例数を確保し統計解析を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
Covid-19感染拡大に伴う研究計画の変更ならびに実験室内の環境整備(工事)が必要となり、一定期間実験が出来ない状態となった。このため予定された数のリクルート及びデータ取得には至らなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は当院小児科とも連携を密にし、疾患群のリクルートを円滑にすると同時に、実験実施日を引き続き休日にも拡大し、より多くの被験者を募る予定である。
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