Project/Area Number |
22K15844
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 52040:Radiological sciences-related
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
伊良皆 拓 京都大学, 医学研究科, 特定助教 (80826008)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | 即時適応放射線治療 / コーンビームCT / Ethos / 同時曝射 / 治療計画CTが不要 / コミッショニング / 適応放射線治療 / 待機時間の短縮 |
Outline of Research at the Start |
本研究では,放射線治療期間中に腫瘍及び正常臓器の位置・形状が変化しうる部位のがんに対する放射線治療成績の向上をいかに実現するか,という「問い」を立てた.その「問い」には「1.毎照射日に腫瘍及び正常臓器の位置・形状の変化を考慮していないこと」及び「2. 放射線治療開始までの待機時間が3-4週間と長いこと」,という現在の放射線治療の流れに関連した課題が存在する.代表者は,独自に開発してきた放射線照射中に同時に体内をイメージングする技術により位置・形状の変化を捉え,長い待機時間の原因となっている放射線治療計画用のCT画像撮像を省略することにより,課題1及び2を解決できると考えた.
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Outline of Annual Research Achievements |
2022年度に導入された即時適応放射線治療(ART)が可能なバリアン社製EthosによるART治療は,2024年2月29日現在で34例の症例で行われた.内訳は頭頚部3例(22 fraction, 22fr),肺3例(24fr),膵臓14例(106fr),胃MALT8例(121fr),子宮4例(36fr),骨盤2例(25fr)である.そのうち自由呼吸による治療は26.5%,残りは息止め併用の治療で,呼気息止め64.7%,吸気息止め8.8%である.呼気息止めは膵臓,胃MALTにて,吸気息止めは肺にて用いられている. 自由呼吸および息止めによる治療時間は,標的・正常臓器の描画時間,プラン作成時間においては差がないが,照射時間は自由呼吸で中央値2分,息止めで10分である.本研究年度では,胃MALT症例(1.8 Gy×17fr)においてART治療中の標的位置の変化について検討を行った.対象は3例の胃MALT症例(合計51fr).治療計画用画像①における標的(CTV1),および不確かさを考慮した照射体積(PTV, マージン設定は症例ごとに異なる)に対し,照射直前の確認用画像②上での標的(CTV2)の位置や線量指標がどのように変化するか検討した.①から2までの時間は中央値で17分だった.CTV1からCTV2の体積変化は29frで減少傾向だった.胃内部のガスが抜けたためだと考えられる.またPTV(CTV1にマージンを付与)に含まれていないCTV2は1%以下だった.現在,膵臓症例においても同様の検討を進めている. また通常リニアックによる同時曝射イメージングでは,呼吸同期照射を想定した実験体系を構築し,実験を行った.その結果,呼吸同期下においても照射中CBCT画像の画質は担保され,線量計算にも使用可能であることが示唆された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画書と対象症例は異なるものの,ARTを実施した胃MALT症例においてマージンおよび線量指標の検討を行うことができたため.検討に使用した症例以外にもART症例は増加傾向であり,特に膵臓症例に関しては14例となり十分な症例数だと考える. また同時曝射イメージングではあらたな呼吸状態を想定した実験体型を構築し,その有用性を確かめたため.
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Strategy for Future Research Activity |
実臨床で治療計画用CTが不要となるワークフローが可能なシステムは,現在までに安全に治療が行われている.治療計画用CTが不要となるワークフローに関する先行研究も報告されており,その実現可能性は高い.2024年度では2023年度に実施できなかった様々な診断CT装置やPET-CT画像での線量計算精度を評価する.また実臨床での膵臓症例の画像および治療データを用いて,治療計画用CTが不要となるワークフローのシミュレーションを行う予定である.
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