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発達段階の神経細胞内でGNAO1遺伝子が関わる機能的極性調節機構の解析

Research Project

Project/Area Number 22K15913
Research Category

Grant-in-Aid for Early-Career Scientists

Allocation TypeMulti-year Fund
Review Section Basic Section 52050:Embryonic medicine and pediatrics-related
Research InstitutionFukuoka Children’s Hospital

Principal Investigator

赤峰 哲  地方独立行政法人福岡市立病院機構福岡市立こども病院(臨床研究部), 臨床研究部, 医師 (80624931)

Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2023)
Budget Amount *help
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
KeywordsGNAO1遺伝子 / 発達性てんかん性脳症 / 成長円錐 / カルシウム依存性シグナル / 機能的極性
Outline of Research at the Start

発達性てんかん性脳症(DEE)は重度の神経発達障害と難治てんかんを特徴とする予後不良な疾患群である。網羅的遺伝学的解析の進歩によりDEEの原因遺伝子が多数同定されたが、DEE患児がきたす幅広い神経症状スペクトラムの発症に関わる分子メカニズムは現在もほとんど解明されていない。DEEに対する有効な治療標的を模索するためには、DEE関連遺伝子が関わる分子シグナルの解明が必要となる。本研究ではDEE関連遺伝子GNAO1とSPTAN1に着目してこれらの遺伝子の下流に存在する分子シグナルが発達段階における神経細胞の成長円錐をどのように調節しているかを生化学実験やiPS細胞を用いて解析する。

Outline of Annual Research Achievements

本研究では発達性てんかん性脳症(DEE)関連遺伝子GNAO1とSPTAN1に着目してこれらの遺伝子の下流に存在する分子シグナルが発達段階における神経細胞の成長円錐をどのように調節しているかを解析する。特にGNAO1の下流に存在するカルシウム依存性シグナルが与える成長円錐への影響を解析することで、GNAO1が神経細胞の機能的極性をどの様に調節しているかを明らかにし最終的に新しい治療標的を見出すことを目的とする。
2022年度に我々はGnao1をSiRNAでノックダウンしたNeuro-2a細胞を用いて蛍光免疫抗体法を行い、Gnao1タンパク質(Gαo)やその他の細胞骨格タンパク質の神経突起や成長円錐における発現プロファイルを共焦点レーザー顕微鏡で解析した。次にヒトiPS細胞から樹立したオルガノイドを用いて、脳オルガノイド内もしくは脳オルガノイドから分離した単層ニューロンの成長円錐におけるGαoや細胞骨格タンパク質の発現を正常コントロール、GNAO1ノックアウト、患児由来(G203R)で比較・検証した。また神経細胞を用いたRNA-seq解析によりGNAO1の下流に存在する分子シグナルを検索した。
2023年度に我々はこれまでの解析から推定された、GNAO1の下流で分子シグナルを調節する因子の特異的な阻害剤を用いたレスキュー実験を行い、異常な細胞極性を正常に復帰させるかどうかを検証した。今後はGαoとSPTAN1との結合部位の同定およびDEE関連SPTAN1変異体を設計し、SPTAN1フラグメントおよびDEE型変異を有するSPTAN1とGαoとが物理的に相互作用し分子シグナルをどのように変化させるかを明らかにするための生化学実験を行う。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本研究ではGNAO1の下流に存在するカルシウム依存性シグナルが与える成長円錐への影響を解析することでGNAO1が神経細胞の機能的極性をどの様に調節しているかを明らかにすることを主な目的としている。
我々はGnao1をノックダウンしたNeuro-2a細胞を用いて蛍光免疫抗体法を行い、Gαoやその他の細胞骨格タンパク質の神経突起や成長円錐における発現プロファイルを共焦点レーザー顕微鏡で解析した。次にヒトiPS細胞から3次元培養を行って健常コントロール、GNAO1ノックアウト、患児由来(G203R)の脳オルガノイドを樹立し、脳オルガノイド内の神経細胞極性パターンやオルガノイドから分離したヒト単層ニューロンの成長円錐におけるGαoやその他の細胞骨格タンパク質の発現を比較・解析した。次にGNAO1の下流に存在する分子シグナルを同定するためにRNA-seqを行い、得られた結果より推定されたGNAO1の下流で分子シグナルを調節する因子の特異的な阻害剤を用いたレスキュー実験を行い、異常な細胞極性を正常に復帰させるかどうかを検証した。
以上より当初の予定と比較しておおむね順調に研究は進展していると考えられる。

Strategy for Future Research Activity

GαoとSPTAN1との結合部位の同定およびDEE関連SPTAN1変異体を設計し、SPTAN1フラグメントおよびDEE型変異を有するSPTAN1とGαoとが物理的に相互作用し分子シグナルをどのように変化させるかを明らかにするために共免疫沈降法を用いる。マウス脳組織およびヒト脳オルガノイドを用いた共免疫沈降法でGαo-SPTAN1-PLCβの存在を検証するために、PLCβの可溶化にデオキシコール酸、CHAPS等の界面活性剤を使用してエピトープ・タグを付加したGαo (GFP)、SPTAN1 (FLAG)およびPLCβ (HA)の蛍光シグナルを指標に、化学刺激に応じた細胞内局在変化を評価する。SPTAN1の結合領域を同定した後、複数のSPTAN1変異体を強制発現し、Sptan1ノックダウンによる細胞内カルシウム濃度の上昇抑制効果が解除されるかどうかを確認する。

Report

(2 results)
  • 2023 Research-status Report
  • 2022 Research-status Report

URL: 

Published: 2022-04-19   Modified: 2024-12-25  

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