Project/Area Number |
22K15954
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 53010:Gastroenterology-related
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
中井 正人 北海道大学, 大学病院, 助教 (40756003)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 難治性腹水 / 潜在的SBP / リファキシミン / プロバイオティクス / 腸管滅菌 |
Outline of Research at the Start |
非代償期肝硬変において難治性腹水はQOL低下、予後に関わる病態である。肝硬変ではBacterial translocation(BT)と呼ばれる、腸管内の細菌や細菌によって産生される物質が、腸間膜リンパ節や腸管外へ漏出し、門脈内へ移行する病態がしばしば経験される。BTは特発性細菌性腹膜炎(SBP)の重要な原因である。利尿剤抵抗性の腹水症例において潜在的なBTの関与が予想され、腸管滅菌やプロバイオティクスの有効性が予想される。本研究では、動物実験および臨床研究によって、難治性腹水における潜在的BT/SBPの関与、腸管滅菌・プロバイオティクス治療薬を用いた新規治療法を探索する。
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Outline of Annual Research Achievements |
(A) BT/潜在的SBPをきたす肝硬変ラットモデルの作成 (B) BT/潜在的SBPラットにおける腸内細菌叢の変化の検討 (C)BT/潜在的SBPラットに対する腸管滅菌もしくはプロバイオティクス治療による腹水減少効果の検討 (D)候補薬剤投与前後のBTマーカー、炎症性サイトカイン、TLR4シグナル分子の解析 上記に関しては、肝硬変モデルラットを四塩化炭素投与によって2つのラットにおいて作成する計画である。昨年度から引き続き肝硬変モデルの確立を試みているが、昨年度同様解析に耐えるモデルラットの作成ができていない。そのため、それに続くようなら腸管滅菌効果のある薬剤やプロバイオティクス治療薬を用いた、ラットにおけるBT/潜在的SBPに対するその効果を検討するような動物実験を実施するところまでには至っていない。
(E)難治性腹水患者における腸管滅菌、プロバイオティクスによる腹水再燃予防効果の検討 上記については、難治性腹水を有する肝硬変の症例のうち、トルバプタン治療を行った症例において、潜在的SBPの及ぼす影響に関して、後方視的な検討を施行した。その結果、潜在的SBPを示唆する血中soluble CD14(sCD14)高値が、利尿剤の治療効果を予測する有意な因子となること、さらに治療後の急性腎不全発症に関連する因子になることを示唆する結果が得られた。また、プロバイオティクスおよびリファキシミン、カナマイシン使用している症例において、sCD14が有意に低値を示すことを示唆する結果が得られている。現在、この結果も踏まえ、前向き観察研究を開始する予定とする方針とし、研究計画および倫理申請の準備を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
動物実験のモデル作成に時間を要しているため
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Strategy for Future Research Activity |
動物実験モデルの作成を引き続き試みる。 動物実験が難しい場合は、ヒトの臨床検体における臨床研究による解析を先行する方針としたい。
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