Project/Area Number |
22K15987
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 53010:Gastroenterology-related
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大木 大輔 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (40843157)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2024-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
|
Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
|
Keywords | 大腸鋸歯状腺腫(SSL) / 全エクソームシークエンス / 大腸鋸歯状腺腫 / 次世代ゲノムシークエンス |
Outline of Research at the Start |
大腸鋸歯状腺腫は内視鏡発見率などの臨床的特徴から悪性化リスクを含めた背景に関するまで不明な点が多く、分子病理学的な背景の解明が望まれる。研究の第一の目的は大腸鋸歯状病変に対する次世代ゲノムシークエンスを行い、BRAF・KRAS・APCなどの癌関連遺伝子を含めた大腸鋸歯状病変の発生・発癌に関わるDNAの配列異常を明らかにすることである。第二の目的として、CDX2が大腸鋸歯状病変の発生に関わるメカニズムを解明するため、CDX2遺伝子のプロモーター領域のDNAメチル化の有無の評価などエピジェネティクス研究を行うことにより大腸鋸歯状病変の初期の発生機序の解明を目指す。
|
Outline of Annual Research Achievements |
研究室として先行研究として十二指腸上皮性腫瘍に対してFFPE検体よりDNAを正確に抽出する方法を確立した。様々な検体でトライアルを行った過程で、DNA抽出を行う際には、ESD検体の方がEMR検体より状態のよいDNAが抽出できることが判明した。また使用しているホルマリンの濃度の関係より2019年以降の検体の方が、より質がよいDNAが抽出できる可能性があることが判明した。続いてDNA抽出で得られた検体に対して全エクソームシークエンスを行った。研究室として解析用のハードウェア及びソフトウェアも購入したため、全エクソームシークエンス結果に対するバイオインフォマティック解析を行うことが可能となった。解析方法に関しても研究室として共有した。 次にSSLに対して全エクソームシークエンスを行うにあたり、まずは症例選択を行うために当院でのデータベースを作成した。2015年~2022年に対するデータベースを作成し、SSLを1258症例、SSL with dysplasiaを 59症例、SSL-cancerを 19症例認めた。そのうち比較的新しい2019-2022年検体でESDを施行した検体に絞るとSSLを106症例SSL with dysplasia を13症例、SSL-cancerを 3症例認めた。今後この2019年~2022年のESD検体の中から症例を選択してDNA抽出⇒全エクソームシークエンスを行って解析を行っていく。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
全世界的なCOVID-19の流行により研究実施計画の当初の予定よりはやや遅れている。しかしDNA抽出方法、全エクソームシークエンスで得られた結果の解析方法を確立したこと、SSLのデータベースを整理構築したことにより今後の進捗速度は上がっていくと考える。
|
Strategy for Future Research Activity |
SSLの癌化のメカニズムを確認するため、SSL、SSL with dysplasia、SSL cancerそれぞれに対して全エクソームシークエンスを行う必要があると考える。それぞれの症例を選定し、内視鏡的に切除したFFPE検体よりDNAを抽出する。それを用いて施行した全エクソームシークエンスを行い、ドライバー遺伝子を含めた変異・欠失解析を行う。それぞれの段階での差を比較することで、癌化との関連が強い遺伝子の同定が出来ればと考える。
|