Project/Area Number |
22K16035
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 53010:Gastroenterology-related
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
森川 亮 東京医科歯科大学, 東京医科歯科大学病院, 医員 (60910122)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 腸炎惹起性メモリーT細胞 / 炎症性腸疾患 / photoconversion / kaede-Tgマウス / T細胞移入大腸炎モデル / photoconversionシステム |
Outline of Research at the Start |
炎症性腸疾患は再燃寛解を繰り返す難治性の疾患であり、生涯にわたる継続治療を必要とする。我々はこれまでの研究で、寛解時においても腸管粘膜局所及び二次リンパ組織に生涯にわたって維持される腸炎惹起性メモリーT細胞が炎症性腸疾患難治性の要因であり、本細胞こそが究極の治療標的であることを報告してきたが、その詳細な検討は未だ行われていない。我々は新規に開発したKaede-Tgマウスを用いたphotoconversionシステムを用いて腸炎の発症早期、発症慢性期、寛解期、再燃期及び治療介入時期における腸炎惹起性メモリーT細胞のtraffickingを解析するとともにその分子制御機構の解明を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
炎症性腸疾患は慢性的な消化管の炎症を主体とする原因不明の難治性疾患であり、有効な根治療法はなく、生涯にわたる治療の継続を必要とする患者が多い。 我々は炎症性腸疾患難治性の要因が疾患フェノタイプを記憶した腸炎惹起性メモリーT細胞であることを示した。疾患記憶をリセットする根治療法の開発のためには本細胞維持機構の解明が必要であると考えられる。そこで我々は、本細胞の維持機構において二次リンパ装置が腸炎惹起性メモリーT細胞のリザーバーであることを証明した。近年T細胞の腸管への移動に重要なα4β7インテグリンやS 1P等を標的とした炎症性腸疾患の治療薬が開発され、その中の一つであるベドリズマブは本邦においても高い有効性を示しており、腸管-リザーバー間の腸炎惹起性メモリーT細胞の移動が炎症性腸疾患の再燃メカニズムに重要な役割を担うことが示唆されている。そこで我々は細胞の蛍光をphotoconversion可能なKaede-TgマウスおよびT細胞移入大腸炎モデルを用いて発症、持続、寛解、再燃時における腸炎惹起性メモリーT細胞traffickingの質的、量的な解析を行い、腸管-リザーバー間の再循環を制御する因子の同定を試みる方針とした。まずは急性期、慢性期、寛解期および再燃期におけるT細胞のtraffickingを行う。次に、細胞循環を標的とする薬剤の投与による影響を評価する。また、再循環細胞のトランスクリプトーム解析を行う予定である。 2022年度の研究期間においてはkaede-Tgマウスのレーザー照射の条件検討や必要な個体数を得るための動物の交配などを行った。 2023年度の研究期間においては大腸炎の発症急性期に、腸間膜リンパ節から大腸や脾臓などの他臓器へ移動するT細胞の定量化を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実験を行うために必要な条件検討に引き続き目的とする実験に着手することができている。
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Strategy for Future Research Activity |
Kaede-TgマウスおよびRAG-2-/-マウスを用いたT細胞移入大腸炎モデルを用いて抗菌薬投与中の寛解期、投与終了後の再燃期におけるフローサイトメトリーを用いた細胞表面マーカーの解析、homingをブロックする薬剤投与下の実験などを行っていく。RNAシーケンスなどを用いて発現分子の網羅的解析を行なっていく。
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