Project/Area Number |
22K16157
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 53020:Cardiology-related
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Research Institution | National Cardiovascular Center Research Institute |
Principal Investigator |
園田 桂子 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, オープンイノベーションセンター, 上級研究員 (90824417)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 不整脈原性右室心筋症 / 遺伝性心疾患 / DNA構造多型 / ロングリードシークエンス |
Outline of Research at the Start |
不整脈原性右室心筋症は、心室性不整脈と心不全を特徴とする遺伝性心疾患である。主たる原因は細胞間結合に関わる遺伝子(デスモソーム関連遺伝子)の変異であるが、実は変異が同定されていない患者が半数近く存在する。その理由の一つに、従来の検査法ではDNA構造多型(広範囲のDNAの欠失や重複など)を見落としていた可能性がある。本研究ではロングリードシークエンサーという新たな検査法を用いてデスモソーム関連遺伝子のDNA構造多型をスクリーニングし、今まで不明であったARVC患者の遺伝的背景を明らかにする。本研究の成果は、ARVC遺伝子検査の予後予測における有用性検証や新しい治療戦略開発へつながると考える。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、ロングリードシークエンス (LRS) やMultiplex Ligation-dependent Probe Amplification (MLPA) 法を用いてデスモソーム関連遺伝子のDNA構造多型(SVs)をスクリーニングすることにより、今まで不明であった不整脈原性右室心筋症(ARVC)患者の遺伝的背景を明らかにすることを目的とする。 R4年度は、MLPA法を用いてPKP2及び他のデスモソーム関連遺伝子の一部のエクソンについて、欠失・重複の有無をスクリーニングし、発端者153名中2名(1.3%)がPKP2の欠失を有していたことが分かった。またDSG2のSVsをスクリーニングするため、ナノポアシークエンサーによるターゲットシークエンスを計画し、それに用いるCas9プローブを設計した。 R5年度は発端者153人の今までの遺伝子検査結果を再検討し、サンガー法のみ施行されていた患者に対し追加でショートリード法によるターゲットシークエンスを施行した。その結果、DSG2変異を複数持つ発端者が62人もいること、さらに家系解析から大部分がhomo接合および複合hetero接合であることが分かった。劣性遺伝であれば複合hetero接合かそうでないかの判断が非常に重要となる。よって家族のゲノムがない15人については、PCR産物のロングリードシークエンスを行い、DSG2変異が複合hetero接合であることを直接確認した。これらの実験結果から、原因遺伝子が不明の発端者は研究開始当初の63人から52人に減った。 R6年度は52人に対しDSG2のSVsをロングリードシークエンサーを用いて検索する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
サンガー法で用いていたPCRプライマーが、比較的多いDSG2変異と連動する多型を含んでいることが分かったため、サンガー法のみ施行していた患者に対しショートリード法によるターゲットシークエンスを施行した。複数DSG2変異が複合hetero接合なのか否かを判断するため、PCR産物のロングリードシークエンスを施行した。これら予定外の実験を追加したことにより、課題の進歩に遅れが生じた。
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Strategy for Future Research Activity |
R6年度中に、発端者52人を対象にナノポアシークエンサーを用いたターゲットシークエンスを完了する。
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