Project/Area Number |
22K16171
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 53030:Respiratory medicine-related
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
古川 可奈 大阪大学, エマージングサイエンスデザインR3センター, 特任助教(常勤) (70807461)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
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Keywords | 気管 / 気管軟骨 / 再生医療 / 輪状軟骨 / ES細胞 / 人工臓器 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、臓器の立体化や巨大化に必須である力学的メカニズムや細胞の的確な配置制御メカニズムに着目し、申請者がこれまでに確立した気管間充織組織の自己組織化誘導法を用いて、細胞工学技術を組み合わせることで、生体に近い輪状軟骨パターンをもった移植可能な気管組織の創出に挑戦する。
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Outline of Annual Research Achievements |
呼吸器を初めとした高度に組織化された臓器は、多くの移植を必要としている患者が長期間の待機を余儀なくされているにも関わらず、人為的な作成が困難な状況にある。発生学のこれまでの歴史から、各臓器形成において重要な因子やシグナル経路は明らかとなってきた。しかし、立体化や巨大化に必須である力学的メカニズムや細胞の的確な配置制御メカニズムの多くは未解明のままである。そこで本研究では、これまでの遺伝学的解析ではなく、細胞工学技術を活かし、これと分化誘導法と組み合わせることで生体に近い輪状軟骨パターンをもった移植可能な気管組織の創出を目指す。令和5年度では、より生体に近い形状の波形PDMSデバイスの作製を試み、目的形状の波形PDMSデバイスを作製することに成功した。加えて波形PDMSデバイスの細胞外マトリックスコーティング条件検討や伸展・収縮条件検討を行い、これとマウスES細胞の分化誘導法を合わせることでSox9陽性細胞を細長い形状で一定間隔のパターンをもって凝縮させることに成功した。令和5年度中に得られた人工気管組織シートのSox9陽性細胞凝集のパターンや形状は生体に近いが、平滑筋細胞の出現位置のコントロールを行うことでより一層生体に近い人工気管組織シートを得る事ができると考えている。次年度では、温度応答性ポリマー加工を施した波形PDMSデバイスの開発と、細胞外マトリックスの種類の検討、本研究の手法を合わせることで、人工気管組織シートをシート状で取得する方法を確立し、立体化を目指す。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
目的形状の波形PDMSデバイス作製に成功し、これを用いて生体に近いSox9陽性細胞凝集のパターンや形状を持った人工気管組織シートの創出を行うことが出来ているため。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度の本研究の研究遂行により得られた生体に近いSox9陽性細胞凝集のパターンや形状を持った人工気管組織シートを、シート形状を保ちながら波形PDMSデバイスから剥離するために温度応答性ポリマーを波形PDMSデバイスにコーティングする必要がある。令和6年度は、まず温度応答性ポリマーのコーティング条件検討を行い、次に人工気管組織シートをシート形状を保ったまま回収する手法を確立し、最後に人工気管組織シートを立体化する方向で研究を進めていく。
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