Project/Area Number |
22K16219
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 53040:Nephrology-related
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
竹内 英実 岡山大学, 医歯薬学域, 助教 (50794343)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | Txn1遺伝子 / 腎障害 / 慢性腎臓病 / Txn1遺伝子変異ラット / チオレドキシン |
Outline of Research at the Start |
慢性腎臓病(CKD)は本邦で約1300万人もの患者がいると推定され、高齢化社会を迎えるにあたり、益々の患者数の増加が予測され、CKD重症化予防対策は喫緊の課題である。チオレドキシンは、紫外線、放射線、酸化剤、ウイルス感染、虚血再灌流障害、抗がん剤投与など、様々な酸化ストレスによって誘導され、最近これをコードするTxn1遺伝子の変異ラットが開発された。このラットは腎臓病を発症することがわかっているがその発症機序の詳細は全く不明である。そこで本研究は、Txn1遺伝子変異ラットにおける腎臓病発症・進展の病態および分子機構を解明し、新規CKD治療開発研究の基盤を作ることを目的とし行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
Txn1遺伝子変異ラットの雄のヘテロ接合型(hetero)および対照としてF344ラット(野生)の雄について、腎臓病に関わる各種パラメーターの推移を解析した。生後4か月からクロロゲン酸(chlorogenic acid :CGA) を含む (0.5% wt/wt)もしくはCGA不含有の食餌を開始した。4つのグループ、hetero/normal(n=14)、hetero/CGA(n=16) 、wild/normal(n=13)、wild/CGA(n=12)、にわけ、8か月齢および10か月齢で屠殺し、各群間で比較検討し、Txn1遺伝子変異ラット(hetero)の腎臓病を発症・進展に関しての解明およびCGAの効果も検証した。体重は4~5か月齢でhetero群が有意に重かったが、月齢が進むにしたがって差はなくなった。血圧は6か月齢でhetero/normal群がwild/normal群と比較して有意な増加が確認され、10か月齢では、hetero群はwild群に比べてSBPで約20mmHg高かった。血清BUNは8か月齢からhetero/normal群で著明に上昇したが、hetero/CGA群では上昇しなかった。尿ALB/CREは4か月齢からwild群と比較してhetero群は有意に増加した。hetero/CGA群ではhetero/normal群と比べてやや低いが、統計学的な有意差はなく、CGAの蛋白尿に与える効果は確認できなかった。Hbは10か月齢になって、hetero/normal群のみで有意な低下が認められた。つまり、hetero/normal群では、腎機能低下による腎性貧血が認められたが、CGAを投与することでHbの有意な低下が減弱した。以上のことから、Txn遺伝子変異による慢性腎臓病の進展が認められた。CGAを投与することで腎性貧血の発症は減弱した、と考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
少しずつ実験結果もでてきており、おおむね順調な経過と考えている
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Strategy for Future Research Activity |
組織病理評価、酸化ストレス評価などの詳細な群間比較については、採取した組織を用いて今後実施していく予定。
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