アトピー性皮膚炎に対する新規治療の個別化医療のためのバイオマーカー探索
Project/Area Number |
22K16272
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 53050:Dermatology-related
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Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
中嶋 千紗 近畿大学, 医学部, 講師 (50733573)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | アトピー性皮膚炎 / かゆみ |
Outline of Research at the Start |
アトピー性皮膚炎(Atopic dermatitis: AD)は、近年解析が進み、多様なフェノタイプ(表現型)からなるヘテロな疾患であることが分かってきた。近年新薬も承認され、治療選択肢は増えており、AD患者を多様なフェノタイプとその背景にある分子病態に基づいた疾患サブグループであるエンドタイプに分類し、各新規治療薬の治療に奏功する因子を見出していくことは、臨床上緊要の課題である。本研究課題では、臨床検体を用いた網羅的解析を実施することで、治療に奏功する因子を見出すことを目的とする。また、解析結果と治療効果を照らし合わすことで難治性のかゆみのメカニズムを解明することを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
近年、アトピー性皮膚炎(AD)は多様なフェノタイプからなるヘテロな疾患であることが分かってきており、新しい治療薬の承認が進んでいる。しかし、ADのかゆみは治療に難渋する場合があり、今後も課題となることが予想される。①エンドタイプに基づいた分類を行い、新規治療に奏功する因子を解明することと、②ADのかゆみのメカニズムを解明し、治療効果を高めることを目指している。そこで、①のために、より侵襲の少ない方法での臨床検体収集を目指した。テープストリッピング法とオイルブロッティング法を用いた臨床検体収集方法を確立した。その臨床検体を用い、定量的PCRを行い解析中である。さらに、自施設でのADに対する臨床データ収集のためのデータベースを作成した。その中でADに対する新規薬剤の一つであるネモリズマブ投与患者を後方視的アプローチにより解析を行った。リアルワールドにおけるネモリズマブはアトピー性皮膚炎の治療に概ね有効で、有害事象は少ないものの、一部の症例では効果不十分や症状悪化が見られることが示され、この成果をEur J Dermatol. 2023 1;33(6):691-2に報告した。また②のために、これまでのAD患者の皮膚検体を用いて、免疫組織学的手法により末梢神経等の免疫染色を行い、3次元的な解析を行っている。さらに網羅的解析のための健常皮膚を用いた、シュワン細胞のシングル細胞解析の条件検討を繰り返した。その結果、メラノサイトとシュワン細胞の分離できる条件を確立した。この手法を用いて、AD検体を用いてさらに発展的に施行中である。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)