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糖尿病の創傷治癒遅延におけるNinjurin-1の役割解明

Research Project

Project/Area Number 22K16274
Research Category

Grant-in-Aid for Early-Career Scientists

Allocation TypeMulti-year Fund
Review Section Basic Section 53050:Dermatology-related
Research InstitutionAsahikawa Medical College

Principal Investigator

松尾 梨沙  旭川医科大学, 医学部, 客員講師 (70624188)

Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2023)
Budget Amount *help
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2024: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Keywords血管新生 / 糖尿病 / 創傷治癒 / 周細胞
Outline of Research at the Start

糖尿病患者ではしばしば難治性の潰瘍を形成し、治療に難渋する。創傷治癒の際に、既存の血管から新たな血管が生じる過程(血管新生)において、血管内皮細胞と周細胞が接着することで成熟した新生血管が形成される。糖尿病では周細胞の減少や機能異常が報告されており、創傷治癒遅延との関連性が示唆されている。
我々はこれまで、血管新生因子であるNinjurin-1 (Ninj1)が周細胞と血管内皮細胞の接着を介して創傷治癒を促進する働きがあることを見出した。本研究ではNinj1の発現を調整する外用剤を開発し、Ninj1と糖尿病の創傷治癒遅延との関連性や、創傷治療薬への臨床応用の可能性ついて検証する。

Outline of Annual Research Achievements

血管は管腔を形成する血管内皮細胞と周囲を被覆する周細胞で構成される。組織障害時に生じる血管新生の過程では、内皮細胞の出芽により未熟な新生血管が形成されるが、周細胞が接着することで血管が成熟化し、血液のある機能的な血管が形成される。我々はこれまで、周細胞に発現するNinjurin-1(Ninj1)が創傷治癒と機能的血管の形成に関わることを見出した。
一方で、糖尿病マウスでは一般に創傷治癒が遅延し、毛細血管では周細胞の減少、当科性更新などの機能異常が報告されている。糖尿病マウスの組織ではNinj1が過剰に発現しており、糖尿病の創傷治癒遅延に影響している可能性を考えた。
本研究では、糖尿病の創傷治癒遅延とNinj1の関わりをテーマとし、①糖尿病の創傷治癒遅延とNinj1の関連性について、②Ninj1の機能を外用剤で調整することで糖尿病の創傷治癒にどのように影響するか、の2点について主に解析する。また、これまでの研究でNinj1が表皮細胞にも発現していることから、③表皮細胞におけるNinj1の役割についても検討する。
本研究では過剰に発現するNinj1を局所的に制御する試みとして、Ninj1の細胞外ドメインペプチドを徐放する外用剤を作成することを目標としている。昨年度は予備実験として糖尿病マウスの正常皮膚および創傷における新生血管の観察を行った。本年度では本実験に重要なNinj1ペプチド含有徐放粒子(PLGAナノ粒子)の作成を行った。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

Ninj1ペプチド含有徐放粒子(PLGAナノ粒子)の作成に時間を要したことから、実験の進行が予定よりやや遅れている。それに伴い動物実験の開始もやや遅れている。
今年度でNinj1ペプチド含有徐放粒子の作成が完了したため、今後はNinj1ペプチド含有徐放粒子が創傷に機能するか評価を行い、外用剤の至適条件の検討を行う予定である。

Strategy for Future Research Activity

我々のこれまでの研究から、Ninj1が表皮細胞に発現していることを見出しているが、表皮細胞におけるNinj1の役割を解明するには至っていない。そこでヒト表皮細胞を用いて細胞実験を行い、創傷治癒に関わる条件下においてNinj1の発現がどのように変化するか解析し、表皮細胞におけるNinj1の機能について検証する。
次に表皮細胞にNinj1ペプチド含有徐放粒子を用いて至適条件の検討と外用剤への応用について検討する。まずヒト表皮細胞を用いてNinj1ペプチド含有徐放粒子が創傷治癒や分化誘導にどのような影響を及ぼすか評価し、Ninj1ペプチドの至適濃度および至適条件についても併せて予備実験を行う。
また、次にNinj1ペプチド含有徐放粒子をマウスの創傷に局所注射し、創傷治癒における機能やNinj1の発現に与える影響を評価する。次にNinj1ペプチド含有徐放粒子を基剤と混合して外用剤の作成を試みる。至適濃度や基剤の条件検討を行ったのち、糖尿病マウスの創傷に塗布し、創傷治癒に差があるかどうかコントロール群(Ninj1ペプチドを含有しないPLGA粒子含有外用剤を塗布した糖尿病マウス)と比較する。
Ninj1ペプチド含有徐放粒子を外用した糖尿病マウスで創傷治癒の促進が認められた場合、潰瘍の病理組織学的評価や創傷周辺の新生血管の3次元的な観察を行う。新生血管については、血流を伴う機能的血管の形成と周細胞の接着に着目し、創傷治癒促進の機序について解析を行う予定である。

Report

(2 results)
  • 2023 Research-status Report
  • 2022 Research-status Report
  • Research Products

    (3 results)

All 2022

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results,  Open Access: 1 results) Presentation (2 results)

  • [Journal Article] Ninjurin1 Deletion in NG2-Positive Pericytes Prevents Microvessel Maturation and Delays Wound Healing2022

    • Author(s)
      Matsuo Risa、Kishibe Mari、Horiuchi Kiwamu、Kano Kohei、Tatsukawa Takamitsu、Hayasaka Taiki、Kabara Maki、Iinuma Shin、Eguchi Ryoji、Igawa Satomi、Hasebe Naoyuki、Ishida-Yamamoto Akemi、Kawabe Jun-ichi
    • Journal Title

      JID Innovations

      Volume: 2 Issue: 6 Pages: 100141-100141

    • DOI

      10.1016/j.xjidi.2022.100141

    • Related Report
      2022 Research-status Report
    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Presentation] 周細胞に発現する新規血管成熟分子Ninjurin1の創傷治癒における役割2022

    • Author(s)
      松尾梨沙、岸部麻里、堀内至、鹿野耕平、竜川貴光、早坂太希、鹿原真樹、飯沼晋、 江口良二、井川哲子、長谷部直幸、山本明美、川辺淳一
    • Organizer
      第30回日本血管生物医学会学術集会
    • Related Report
      2022 Research-status Report
  • [Presentation] 新規血管成熟分子Ninjurin1は、再生組織内の機能的血管形成により創傷治癒を促進する2022

    • Author(s)
      松尾梨沙、堀内至、鹿野耕平、竜川貴光、富田唯、飯沼晋、鹿原真樹、江口良二、岸部麻里、山本明美、川辺淳一
    • Organizer
      第51回日本心脈管作動物質学会
    • Related Report
      2022 Research-status Report

URL: 

Published: 2022-04-19   Modified: 2024-12-25  

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