Project/Area Number |
22K16280
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 53050:Dermatology-related
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
織田 好子 神戸大学, 医学部附属病院, 講師 (90874082)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 質量分析 / ウエスタンブロット / 日光蕁麻疹 |
Outline of Research at the Start |
日光蕁麻疹は光線曝露後に、曝露された皮膚に限局して蕁麻疹が出現する刺激誘発型蕁麻疹の一型である。日光蕁麻疹は原因となる紫外線を照射した血清を患者自身に皮内投与すると、蕁麻疹が形成される症例がみられることから、紫外線照射により血清中に生じる抗原(内因性光抗原)に対する即時型アレルギ一反応が発症機序と推定されている。本研究では日光蕁麻疹における血清中の内因性光抗原の特定を目指す。アレルギー反応において抗原は病態の本質であり、抗原を同定することは疾患の発症機序の解明、新たな検査法や治療法、予防法の確立につながることが期待される。
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Outline of Annual Research Achievements |
日光蕁麻疹は光線曝露後に、曝露された皮膚に限局して膨疹、紅斑やそう痒を生じる刺激誘発型蕁麻疹の一型である。原因波長を照射した自己血清を皮内投与すると、膨疹が形成される症例がみられることから、光線照射により血清中に生じる光抗原に対する即時型アレルギ一反応が発症機序と推定されている。本研究で我々は日光蕁麻疹における血清中の内因性光抗原の特定を目指している。 日光蕁麻疹の精査の一環として行われる、作用波長を照射した自己血清皮内テストの陽性反応は内因性光抗原の存在を示唆することにとどまり、以降この光抗原に関する研究はほとんど進んでいない。我々は、原因波長を照射した自己血清に対する免疫反応をin vitroで検出する方法として、好塩基球活性化試験を行った。自己血清皮内テストとは違い、患者好塩基球と健常者血清の反応を検出できるメリットがある。結果は、原因波長を照射した患者および健常者の血清の双方に対し、患者の好塩基球は陽性反応を示し、光線非照射血清には反応しなかった。一方、健常者の好塩基球は照射・非照射血清いずれにも反応しなかった。本患者の好塩基球活性化試験における陽性反応は、血清をあらかじめオマリズマブで吸着することにより陰性化したことから、IgE介在性と示唆された。 作用波長を照射した健常者血清を電気泳動し、患者血清を用いたウエスタンブロットを行い、患者血清中のIgEが結合するタンパク質バンドを検出し、質量分析によりタ原因抗原を推定した。現在リコンビナントアレルゲンを入手し、抗原の裏付けを行なっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
推定した抗原のリコンビナントタンパクの入手に時間がかかるため。
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Strategy for Future Research Activity |
日光蕁麻疹は原因波長が可視光線やUVA、UVBの領域内でも患者ごとにより異なる。過去には作用波長を照射した患者血漿をゲル濾過し、各分画を滅菌して、患者自身に皮内テストを行う方法にて分子量を精査した報告があるが、分子量は25から1000kDaと様々である。このように我々が同定しようとしている光抗原は患者ごとによって異なる可能性がある。 本研究では、二次元電気泳動と質量分析により、本患者の自己光抗原の同定を試みるとともに、更に患者をリクルートし、日光蕁麻疹における自己抗原の網羅的な解析を目指す。具体的には患者検体で行ってきた好塩基球活性化試験、ウエスタンブロット法、二次元電気泳動、質量分析を同様の手順で行い、作用波長によって抗原が異なるかを探索していく。
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