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革新的なHLA遺伝子異常解析に基づく造血幹細胞移植後再発の機序解明への挑戦

Research Project

Project/Area Number 22K16332
Research Category

Grant-in-Aid for Early-Career Scientists

Allocation TypeMulti-year Fund
Review Section Basic Section 54010:Hematology and medical oncology-related
Research InstitutionTokai University

Principal Investigator

吉川 枝里  東海大学, 医学部, 特定研究員 (80884163)

Project Period (FY) 2022-04-01 – 2026-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2023)
Budget Amount *help
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
KeywordsHLA / 移植 / AML / MDS / NGS / 発現解析 / 血液腫瘍 / 移植後再発
Outline of Research at the Start

がん根治を目指すためには「再発」の原因究明が喫緊の課題である。再発に繋がるがん細胞の免疫逃避の一要因としてヒト白血球抗原 (HLA) の発現低下が挙げられるが、その明確な機序は不明である。申請者は、「HLA発現低下と造血幹細胞移植 (HSCT) 後再発の関連」を明らかにするために、移植前後の腫瘍細胞におけるHLA発現変化の特徴付けやその変化をもたらす遺伝子異常要因の同定を行うことを計画した。
本課題では、新しいHLA解析法を用いたRNA転写解析および体細胞突然変異解析を通じて、HSCT後再発の機序解明のみならず、他のがん種のHLA発現低下に伴う再発の機序解明や再発予防へ応用することを目指す。

Outline of Annual Research Achievements

<背景>
本研究の目的は、がん根治を目指すために、移植後の再発に関わる免疫逃避の要因の一つであるHLA発現低下の機序を明らかにすることである。具体的には、造血幹細胞移植後に再発した症例を対象に、HLA発現変化の特徴付けやその変化をもたらす遺伝子異常を同定し、HLA発現低下が再発にどのように関与しているかを解明する。初年度の研究では、次世代シークエンサー(NGS)を用いたHLA遺伝子12座の発現解析により、移植後に再増殖した腫瘍細胞ではHLAクラスII遺伝子の発現が移植前より低下する傾向にあることが示唆された。
<研究実績>
2年目は、移植後にHLA遺伝子の発現が低下した症例をさらに詳細に解析した。まず、ドナーとの不一致アレルが発現低下に影響するか確認するため、患者同様にドナー由来DNAのHLA遺伝子12座の塩基配列を決定し、不一致アレルと腫瘍細胞の発現量変化との関連について考察した。結果、概して不一致アレルと発現低下との関連はなかったが、LOH(loss of heterozygosity)が生じた場合には不一致側のアレルの発現が低下していた。次に、HLA発現低下の要因を探るため、古典的HLA遺伝子以外の免疫関連遺伝子やHLA発現調節因子(計31遺伝子)の発現解析を行った。結果、ほぼ全症例でHLAの転写・発現に関わる遺伝子の発現低下が認められた。
移植後の腫瘍細胞で生じたHLA発現低下の要因として、当初DNA配列異常を想定していたが、実際には異常が見られたのは1例のみであった。また、不一致アレルの有無に関わらず、総じて個人の持つ両アレルが同じ程度で発現低下していたことや、HLA発現に関わる遺伝子にも発現低下が生じていたことがわかった。以上の結果から、移植後の再発におけるHLA発現低下の要因を特定するには、エピゲノムも含めたHLAの発現に関わる因子の更なる解析が必要と考える。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

第2コホートとして使用を予定していた凍結細胞のうち、数症例の細胞生存率が悪く、解析に充分量の腫瘍細胞が分離できなかった。そのため、目標検体数に近づけるために、急遽検体収集を開始した。また、第1コホートの結果から早期再発例よりも晩期再発例を増やす必要があると判断し、予定していた第2コホートの検体を改めて一部選び直した。そのため、検体の収集および準備の時間を要することとなったが、準備を進めつつ、先に第1コホートの詳細な解析を進めたため、研究は概ね問題なく進行している。

Strategy for Future Research Activity

今後の推進方策は、以下の項目について行う予定である。
1)第一コホートで明らかになった移植後再発症例におけるHLA発現の特徴や傾向をより確かな結果とするために、症例数を増やす必要がある。現在、検体の収集を進め、合計24症例の解析を目標とし、残りの症例について同様の解析を行う予定である。
2)今回、古典的HLA遺伝子以外の免疫関連遺伝子について発現解析を行い、発現低下が認められた遺伝子を特定した。それら遺伝子について、更に詳細に解析を行う。リアルタイムPCRやデジタルPCRを使用した発現解析も想定している。
3)移植後再発群の比較対照として、化学療法や免疫療法で寛解に至ったが再発した「移植なし再発群」の解析も計画している。
4)最終的には、得られた全ての質的および量的データを移植前後、再発の有無、HLA-DR分子の発現変化の有無等に群分けし、コホート間で相関解析を実施し、HLA遺伝子異常、HLA発現量と移植後再発との関連性を明らかにする。

Report

(2 results)
  • 2023 Research-status Report
  • 2022 Research-status Report
  • Research Products

    (1 results)

All 2023

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] HLA遺伝子発現解析による造血幹細胞移植後の再発メカニズムの探究2023

    • Author(s)
      吉川枝里
    • Organizer
      第31回日本組織適合性学会大会
    • Related Report
      2023 Research-status Report

URL: 

Published: 2022-04-19   Modified: 2024-12-25  

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