関節リウマチ患者の滑膜一細胞解析によるTNF-α阻害剤反応性予測マーカーの探索
Project/Area Number |
22K16354
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 54020:Connective tissue disease and allergy-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
土屋 遥香 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (50868560)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
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Keywords | 関節リウマチ / TNF-α阻害剤 / 治療抵抗性 / 滑膜線維芽細胞 / 滑膜 / シングルセル解析 |
Outline of Research at the Start |
近年、RA治療は、生物学的製剤等の登場により劇的に発展した。しかし、いまだ臨床的寛解達成率は約30-40 %にとどまり、国際的なRAの治療目標である「関節炎の早期鎮静化と関節構造破壊の防止・機能維持」は多くの患者で未達成である。その要因の1つに、患者間に存在する治療反応の不均一性があり、個々の患者に対する治療の最適化を目指す予測モデルの構築が求められている。本研究は、本邦の従来型合成抗リウマチ薬の効果が不十分なRA患者の関節滑膜・末梢血scRNA-seq解析と、TNF-α阻害剤による治療強化にあたり前向きに収集する臨床情報を統合することで、治療反応性に関連する免疫学的特徴の解明を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
関節リウマチ(rheumatoid arthritis; RA)は、遺伝的素因や環境因子を背景に発症する代表的な自己免疫性関節炎である。発症早期から、RAの関節内では多様な免疫細胞(例: T細胞・B細胞・単球)や間葉系細胞が細胞間接着や液性因子を介して相互に活性化し、局所の炎症環境を構成する。本課題は、発症早期(1年以内)、メトトレキサートで効果不十分なRA患者を対象に、関節滑膜のシングルセル情報と前向きに収集する臨床情報の統合的解析を通じて、TNF-α阻害剤に対する治療抵抗性の獲得メカニズムを解明することを目的とした。申請者らは、滑膜の細胞構成の多様性を確認し、特定の滑膜線維芽細胞(synovial fibroblasts; SFs)の亜集団が豊富な患者では、前向きに使用したTNF-α阻害剤に対する治療反応性が不良であることを明らかにした。また、これらは他のSFsの亜集団と比較し、腫瘍細胞の増殖、浸潤や転移に関連する特定の分子やケモカインを高発現した(論文投稿予定)。今後、治療抵抗性に関連するSFsの炎症局所における誘導機序を探索することで、RAの難治性病態の一端が解明されることが期待される。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)