Project/Area Number |
22K16368
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 54030:Infectious disease medicine-related
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
橋本 佑輔 群馬大学, 大学院医学系研究科, 助教 (40649381)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 腸球菌 / プラスミド / キノロン耐性遺伝子 / バンコマイシン耐性 / 薬剤耐性 / fitness cost / バンコマイシン / 接合伝達 |
Outline of Research at the Start |
バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)は治療薬の少なさから世界的に問題となっている薬剤耐性菌である。この抗菌薬耐性化には菌体内に存在するプラスミドが重要な役割を果たしている。我々は2019年に国内のVRE株から多剤耐性遺伝子保有線状プラスミドを発見した。本研究では本プラスミドの分子疫学解析を基に、線状プラスミドが如何に薬剤耐性遺伝子を獲得し、腸球菌内で安定的に複製・維持・伝達されるのか解析を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
腸球菌は典型的な日和見感染菌であり、元来多くの抗菌薬に耐性を示す。近年とりわけEnterococcus faeciumの一部の系統(Clade A1)の多剤耐性化が医療現場にて大きな問題となっている。腸球菌の多剤耐性化の重要な因子として接合伝達性プラスミドが知られている。その中でも近年我々のグループが発見した線状構造をしたpELF1型プラスミドは国内外での報告が増えており、公衆衛生上重要なプラスミドと考えられている。 令和5年度の本研究では、当初予想していなかったpELF1型プラスミド上に存在する新規キノロン耐性遺伝子を同定、その機能解析を実施した。本遺伝子はqrtA(Quinolone resistant transporter A, QrtA)と命名した。QrtAはMFS型トランスポーターに属し、接合伝達実験によりE. faeciumをはじめ複数の菌種にキノロン耐性を付与することが判明した。私たちの知る限り現在までに腸球菌での伝達性キノロン耐性遺伝子の報告はなく、世界で初の腸球菌の伝達性キノロン耐性遺伝子と考えられた。本遺伝子は黄色ブドウ球菌のNorAと類似の構造と考えられており、その由来はEnterococciと共通祖先が存在すると想定されている水生環境・動物からの検出の多いVagococcus sp.が示唆された。またクローニングによる機能解析では、キノロン耐性を付与すると共に、エチジウムブロマイドの排出能も確認された。現在、QrtAのWGSデータを基にした網羅的な解析を実施しており、投稿準備を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
本年度の研究内容は、令和4年度に発見した新規キノロン耐性遺伝子(QrtA)に関する解析を主として実施した。本遺伝子の発見は研究計画当初は予想していなかったものあり、腸球菌で初となる伝達性新規キノロン耐性因子であること、並びに世界各国の臨床分離株のゲノムデータベースの解析からも保有が確認されていることから研究・臨床的インパクトが大きいものと判断し主な解析対象とした。現在までに蛋白の機能解析、立体構造解析、ゲノム情報解析を実施し論文投稿できる段階まで至っている。以上より、総合評価として(1)当初の計画以上に進展していると評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度はQrtA遺伝子の更なるゲノム情報解析、並びにQrtAの由来と考えられるVagococcus菌と腸球菌とのプラスミドの伝達について解析を進め、プラスミド・薬剤耐性遺伝子の伝播の可能性について明らかにしたいと考えている。また同時に当初の予定通りpELF1型プラスミドの複製伝達関連遺伝子の同定についても、併せて進めていく予定である。
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