Project/Area Number |
22K16390
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 54040:Metabolism and endocrinology-related
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
青野 大輔 金沢大学, 医学系, 助教 (10868673)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
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Keywords | アルドステロン産生腺腫 / リキッドバイオプシー / 副腎静脈採血 / 循環腫瘍DNA |
Outline of Research at the Start |
原発性アルドステロン症(PA)の病因の7割を占めるアルドステロン産生腺腫(APA)は、手術で治癒しうるため、臓器障害をきたす前に早期診断を要する。PA診療では術前に組織診が実施されないため、術前にAPAの遺伝子変異情報を知ることができない。近年新たな遺伝子変異解析法としてリキッドバイオプシーが注目されている。本研究の目的は、副腎静脈血中におけるAPA由来の循環腫瘍DNAの遺伝子変異を検出することである。リキッドバイオプシーによるAPAの遺伝子解析法の確立によって、PA術前の新たな病型分類や手術による治療効果予測等が期待できる。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究ではアルドステロン産生腺腫(APA)患者を対象として、血液(副腎静脈血および末梢血)からAPA由来の循環腫瘍DNAを抽出し、その遺伝子変異を次世代シークエンサーを用いて解析する。APAの病理組織で認められる遺伝子変異が血中循環腫瘍DNAにおいても認められるかを明らかにすることで、原発性アルドステロン症におけるリキッドバイオプシーの確立につなげる。本研究で解析対象とする遺伝子は、孤発性APAの原因遺伝子として報告されているKCNJ5、ATP1A1、ATP2B3、CACNA1D、CTNNB1に加え、コルチゾール産生腫瘍の遺伝子変異として報告されているPRKACA、GNASである。 2022年度には、原発性アルドステロン症と診断され、手術施行目的に副腎静脈採血(AVS)を施行した症例数は5例であった。その5例のうち、1例はAVSで片側性病変と診断されて手術が施行され、その他の4例はAVSで両側性病変と診断されて薬物療法の適応となった。手術が施行された1例の病理組織診断はAPAであり、その病理組織中DNAではKCNJ5遺伝子変異を認めたが、副腎静脈血および末梢血中の循環腫瘍DNAでは対象の遺伝子変異を認めなかった。また、AVSで両側性病変と診断された4例において血液検体(副腎静脈血および末梢血)の遺伝子解析を行ったが、4例全てにおいて対象の遺伝子変異は認められなかった。血液検体において対象の遺伝子変異が検出されなかった原因の1つとして、遺伝子解析時に用いた血漿量が少なかったことで循環腫瘍DNA量が少なくなった可能性も考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症の拡大の影響を受けて、副腎静脈採血や手術の実施が制限されたため、今回解析を行うことができた症例数は想定よりも少数となった。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度には、遺伝子解析に用いる血漿量を増やす等の研究方法を見直した上で、解析する症例数を積み重ねていく。そして、研究成果について学会報告や国際誌での論文報告を行う予定である。
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