細胞内代謝がもたらすエピゲノムによるベージュ脂肪細胞の分化・熱産生制御機構
Project/Area Number |
22K16415
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 54040:Metabolism and endocrinology-related
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
長野 学 広島大学, 病院(医), 助教 (40838786)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 脂肪組織 / 熱産生 / エピゲノム / ベージュ脂肪細胞 / ヒストンアセチル化 / 熱産生脂肪細胞 / 褐色脂肪細胞 / 生活習慣病 |
Outline of Research at the Start |
エネルギー消費機能をもつ熱産生脂肪細胞の活性化が肥満や耐糖能異常を改善しうるとの報告がある。ヒト熱産生脂肪細胞の大部分が、本来熱産生能を持たない白色脂肪組織中に慢性寒冷刺激など環境因子によって誘導されるベージュ脂肪細胞の特徴を持つことから、ベージュ脂肪細胞誘導を制御する分子機構の解明が肥満や糖尿病の病態解明や治療応用に繋がると期待されている。環境変化に適応する際に配列変更を伴わずに遺伝子発現を制御するエピゲノムが、ベージュ脂肪細胞の誘導に関わると考えられるが、詳細は不明である。本研究では、ベージュ脂肪細胞誘導に関わるエピゲノムの解明、その分子機構が与える生体内エネルギー代謝への影響を解明する。
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Outline of Annual Research Achievements |
タモキシフェン誘導型脂肪組織特異的標的遺伝子ノックアウトマウスをCre-loxPシステムとタモキシフェン投与によって作製し得た。 上記ノックアウトマウスを4℃の急性寒冷曝露刺激実験に供すると対照群と比較し明らかに直腸温は低下し、急性寒冷耐性が低下していることを確認し得た。 続いて同マウスを10℃の比較的穏やかな寒冷環境下に暴露し1週間後にsacrifice、肩甲骨間褐色脂肪組織、鼠径部白色脂肪組織を採取した。遺伝子発現解析をqPCRによって実施したところ、対照群と比較し熱産生遺伝子の発現は上記組織において明らかな有意差を認めなかった。 Histone acetylationに関して、標的遺伝子をノックダウンしたベージュ脂肪細胞から核を単離し、アセチル化に必要な化合物と共培養した後にヒストンを抽出し、アセチル化リジン抗体によるwestern blottingを実施した。ノックダウン群では対照群と比較しアセチル化低下を確認し得た。現在、再現性を確認中である。さらに、同位元素を用いた実験についても準備を進め、予備実験を実施している。 ChIP-seqについては、検体を作製済みで、Runに向けてlibrary調整を実施している。 ヒト検体については目下収集中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の予定に比べ、該当手術件数の減少に伴いヒト検体の収集が遅れている。また、上記の通り緩やかな寒冷刺激条件の設定が難しく、適切な温度設定、暴露期間を現在調整中である。
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Strategy for Future Research Activity |
適切な温度条件を引き続き検証し、in vivoでの解析を進める。 ヒト検体については引き続き収集するとともに、publicなRNA-seqデータセット等を活用しヒト脂肪組織における標的遺伝子発現について解析を進める。
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Report
(2 results)
Research Products
(24 results)
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[Journal Article] NFIA determines the cis-effect of genetic variation on Ucp1 expression in murine thermogenic adipocytes2022
Author(s)
Hiraike Y, Tsutsumi S, Wada T, Oguchi M, Saito K, Nakamura M, Ota S, Koebis M, Nakao H, Aiba A, Nagano G, Ohno H, Oki K, Yoneda M, Kadowaki T, Aburatani H, Waki H, Yamauchi T.
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Journal Title
iScience
Volume: 25
Issue: 8
Pages: 104729-104729
DOI
Related Report
Peer Reviewed / Open Access
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[Presentation] 熱産生脂肪細胞機能制御による肥満症治療応用への可能性2022
Author(s)
大野晴也, 長野学, 江草玄太郎, 佐川純司, 新上寛子, 山本祐太郎, 姫野菜津美, 馬場隆太 , 小武家和博, 沖健司, 米田真康
Organizer
第43回日本肥満学会・第40回日本肥満症治療学会学術集会
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Invited
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