Project/Area Number |
22K16525
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 55020:Digestive surgery-related
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
岩間 英明 藤田医科大学, 医学部, 講師 (50815842)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | カテプシンD / オートファジー / 膵臓癌 |
Outline of Research at the Start |
カテプシンはリソソーム内に存在する蛋白分解酵素であり、カテプシンBは膵臓癌進展に関与することが知られているが、カテプシンDの役割は不明である。 膵腺房細胞内でカテプシンBないしDを単独欠損させても膵臓は正常だが、カテプシンBとDを2重欠損させるとオートファジー不全が誘導され、慢性膵炎を発症することを報告した。 膵臓癌の発症・進展にはカテプシン、オートファジー不全、慢性膵炎が深く関与している。本研究では(1)ヒト膵臓癌細胞株、(2)遺伝子改変マウス、(3)切除ヒト膵臓癌組織の3つのレベルでカテプシンDの働きを解明し、膵臓癌の根本的な病態を明らかにして、的確な治療標的を見出すことを目標としている。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は①切除ヒト膵臓癌組織におけるカテプシンDの免疫染色と予後の検討、②切除ヒト膵臓癌組織におけるカテプシンとオートファジーの関連に関する検討、③ヒト膵臓癌細胞株におけるカテプシンDの役割の検討、④遺伝子改変マウスの術立と解析、の4つを行うことを計画している。 ①と②に関しては手術にて切除されたヒト膵臓癌組織を各種免疫染色した上で、実際の症例の生存曲線を解析することになる。昨年度の段階でヒト膵臓癌組織の免疫染色は全て終了しており、症例の予後調査に関しても全て終了していた。今年度は免疫染色の結果の解析を行っている段階であるが、カテプシンDの免疫染色の結果に関しては解析を終了した。現在、オートファジーのマーカーであるp62とLC3の免疫染色についても解析を進めている段階である。 ③は膵臓癌細胞株を用いて行う細胞実験となる。細胞レベルでカテプシンDの役割を解析することになるが、研究代表者である岩間が昨年度、兵庫医科大学から藤田医科大学に移動したことで研究環境が変わったため、まずは細胞実験を行うことできる施設の整備から必要となっている。藤田医科大学総合消化器外科では基礎研究ができる施設整備を行っているが、まだ細胞実験を開始できる段階になく、今年度はまず実験に必要な膵臓癌細胞株の確保のために藤田医科大学がん医療研究センターとの連携体制を確立するにとどまった。 ④はカテプシンB、カテプシンDの欠損マウスおよびKras変異のマウスが必要となる動物実験となる。岩間の所属が兵庫医科大学から藤田医科大学に異動となったことで共同実験を行う体制の確立をすすめていく必要があり、現在実際の方法を模索中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究代表者である岩間が2022年4月より兵庫医科大学から藤田医科大学に移動となったことで研究環境に大きな変化があり、研究を行うにあたり施設の整備も必要な状態で、研究が遅れている。 膵臓癌細胞株を用いて、細胞レベルでカテプシンDの役割を解析することを予定しているが、藤田医科大学総合消化器外科ではまず細胞実験を行うことできる施設の整備から必要となっており、まだ実際に実験ができる段階まで至っていない。2024年度には細胞実験を開始できるように施設の整備を進めていきたいと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの2年間で①切除ヒト膵臓癌組織におけるカテプシンDの免疫染色と予後の検討に関しては結果が得られたので、2024年のJDDW(日本消化器関連学会週間)にて報告を行う予定としている。②切除ヒト膵臓癌組織におけるカテプシンとオートファジーの関連に 関する検討、はすでに免疫染色を終了しているものの免疫染色の解析途中であり、これを2024年度中に終了する予定である。 また、③ヒト膵臓癌細胞株におけるカテプシンDの役割の検討、に関しては藤田医科大学において細胞実験ができる体制を確保し、今年度中には細胞実験を開始したいと考えている。 尚、④遺伝子改変マウスの術立と解析、については兵庫医科大学遺伝学教室と共同で行う必要があり、今後もその可能性を模索していく。
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