Project/Area Number |
22K16554
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 55030:Cardiovascular surgery-related
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
加藤 賢 千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (50861134)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
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Keywords | たこつぼ症候群 / 心臓移植 |
Outline of Research at the Start |
心臓移植は末期心不全に対する確立された治療法だが、ドナー数が不足しており世界中で多くの患者が長期の待機を余儀なくされている。その要因の一つとして、左室壁運動異常により脳死患者の心臓がドナー心として使用できないことが挙げられる。たこつぼ症候群は、脳死の原因となる脳血管障害や頭部外傷などの急性の脳障害により発症する心疾患の一つであり、可逆的な左室壁運動異常を呈する病態である。現状で移植不適合とされているたこつぼ症候群に罹患した心臓が移植後に機能回復するかはわかっていない。本研究では、ラット心移植モデルを用いて、たこつぼ症候群に罹患し左室壁運動異常を呈する心臓をドナー心として使用できるかを検証する。
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Outline of Annual Research Achievements |
心臓移植は末期心不全に対する確立された治療法だが、我が国においてそのドナー数は慢性的に不足している。たこつぼ症候群における左室壁運動異常は可逆的であるが、現状で移植不適合とされているたこつぼ症候群を呈するドナーの心臓が移植後に機能回復するかはこれまでわかっていない。本研究では、たこつぼ症候群モデルラットを作成し、その心臓をレシピエントラットに移植し、左室壁運動が正常化するかを検証することを主な目的としている。 R5年度は新規ラットを購入した。まず鎮静気管挿管管理の確立のため、気管挿管手技を繰り返し行なった。さらにたこつぼ症候群モデルラット作成のため、既報に則り、イソプレテレノールの腹腔内投与を複数回行ったが、心エコーでたこつぼ様の左室壁運動異常は再現できなかった。イソプロテレノールの投与量変更など、実験回数の大幅な増加が必要であり、麻酔導入及び覚醒に要する時間を短くすることが有用であると考えられたため、吸入麻酔器を購入した。これによりR6年度の前半にたこつぼモデルラットの作成法を確立し、後半の移植実験につなげたい。 また日本心臓病学会、日本心血管インターベンション治療学会関東甲信越地方会、アメリカ心臓協会学術集会、日本循環器学会に参加し、演題発表や他の関連演題の聴講、発表者との交流を行った。また、世界最大規模のたこつぼ症候群レジストリーであるThe InterTAK Registryを主催するZurich大学のTemplin教授の教室を訪問し、本研究の方向性や最新のたこつぼ症候群研究について意見交換を行った。これらの活動によってたこつぼ症候群に関する知識をさらに深め、本研究のより良い発展に活かしていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の計画では既報の通りの方法でたこつぼ症候群モデルラットの作成ができると想定していたが、実際に同様の方法で行ってみたが再現は困難であった。たこつぼ症候群誘発のために投与するイソプロテレノールの投与量の細かい調整が必要と考えられた。 トライの回数を大幅に増やすことが必要であると考えられ、吸入麻酔器の導入に踏み切った。R6年度にたこつぼモデルラットの確立から移植実験まで進める方針である。
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Strategy for Future Research Activity |
R5年度時点で既報に則ったたこつぼモデルラット作成を試みることはできたが、再現は困難であった。たこつぼ症候群誘発のために投与するイソプロテレノールの投与量の細かい調整が必要と考えられ、実験回数を大幅に増やすことが必要がある。限られた時間内で実験回数を増やすため、麻酔導入・覚醒に要する時間を短縮するべく、吸入麻酔器を導入した。R6年度から本格的に使用を開始し、たこつぼモデルラットの確立から移植実験まで進める方針である。
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