Project/Area Number |
22K16586
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 55050:Anesthesiology-related
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
齋藤 秀悠 東北大学, 大学病院, 助教 (90908641)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | オキシトシン / 脳卒中後慢性疼痛 / 痛み / 脳卒中 / 中枢性疼痛 |
Outline of Research at the Start |
脳卒中はCOVID-19感染症に付随する。脳卒中後遺症の一つ脳卒中後中枢性疼痛(CPSP)は主に視床の障害で発症するとも言われるが、根治療法は開発されていない。 下垂体後葉ホルモンのオキシトシン(OXT)には、神経伝達物質としての作用もあり、不安やストレスの制御といった情動反応および疼痛制御機構にも関与することが示唆されている。 各種ノックアウトマウスを用いたCPSPモデルマウスの作成、CPSPによる疼痛関連行動解析、免疫組織学的手法によるCPSP疼痛機序およびそれに対するOXTの作用機序の解明を行う。本研究によりOXT経路を介する新たなCPSP鎮痛メカニズムの解明および鎮痛薬の開発が期待できる。
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Outline of Annual Research Achievements |
4~6週齢の野生型およびオキシトシンリガンドノックアウトマウスに対してⅣ型コラゲナーゼを脳定位固定装置を用いて視床内に注入し、脳卒中後慢性疼痛(CPSP)モデルマウスを作成した。その2週後にvon-Frey試験を施行した。その後で潅流固定を行って脳組織を取り出し、切片標本を作成して目的とする部位にⅣ型コラゲナーゼが注入されているのか、また一部は脳内での炎症反応やオキシトシンの発現がどのようになっているのかを観察した。CPSPモデルマウスの作成成功率は結果的に5割前後となった。 昨年度まで2年弱かけて動物実験施設の改修工事に伴うマウスを含めた実験施設の移動と重なったことから、思うような個体数での実験が進まず、上記実験自体も最小限の個体数で行うにとどまり、CPSP群と比較して対照群での実験もほぼ行うことができず、またウエスタンブロッティングを用いた定量的評価までは行えなかった。 行なうことができた実験内容とも併せても、目的としていたCPSPに対するオキシトシンの関与を結論付けるまでの結果を得るにはもう少し時間がかかると考えられる。現在少しずつ新動物棟で繁殖させたノックアウトマウスを用いて実験を進めようとしているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
昨年度まで2年弱かけて動物実験施設の改修工事に伴うマウスを含めた実験施設の移動を行っており、移動の度にマウスのクリーニングおよび繁殖し直しを余儀なくされていたことから、思うような個体数での実験が進まず、実験自体も最小限の個体数で行うにとどまったため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は4~6週齢の各種マウスを用いた同実験を更に個体を増やして行う。その際に野生型とオキシトシンリガンドノックアウトマウスだけでなく、オキシトシン受容体ノックアウトマウスに対しても行っていく予定である。その際には切片標本を直接観察するだけではなく、免疫染色やウエスタンブロッティングを用いてⅣ型コラゲナーゼが注入された周囲や本来オキシトシンや炎症反応を観察するc-fosがどの程度発現しているのかを観察していく予定である。そして何よりCPSPモデルマウスの作成成功率を上昇させ、マウスの無駄な使用を極力少なくしていくことが目標である。
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