局所陰圧閉鎖療法を用いた手術部位感染予防における治療指標の探索
Project/Area Number |
22K16622
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 55060:Emergency medicine-related
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
佐藤 洋 新潟大学, 医歯学総合病院, 特任講師 (00768666)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2024: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | 局所陰圧閉鎖療法 / NPWT / インドシアニングリーン / 汚染創 / 創感染 / ICG |
Outline of Research at the Start |
消化管穿孔などの腹腔内汚染症例に対する緊急開腹手術後には高率に創感染(SSI)が合併し、在院日数・医療費の増大の原因となる。近年、創部を開放したまま陰圧を負荷することで創傷治癒を促進する局所陰圧療法(NPWT)のSSI抑制効果が注目されているが、NPWTの終了を判断するための客観的な指標は明らかではない。 NPWTを施行中の患者から採取した組織浸出液中のサイトカイン検査と血球分析・生化学検査、およびインドシアニングリーンによる創部の組織血流評価を行う。浸出液中の検査値と血流測定値から創傷治癒に影響を与える因子を抽出し、NPWTの治療効果を予測する治療アルゴリズムを構築する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は腹部汚染創に対する局所陰圧療法(NPWT)の治療効果を簡便かつ客観的に予測できる指標を解明することである. 具体的には1)NPWT使用中の排液を採取し,組織内での増減が既存の研究で報告されているサイトカイン検査を行うとともに血球・生化学検査にて分析することで,サイトカインの代用となりうる指標を探索すること 2)フォーム交換時の肉芽所見をインドシアニングリーンの静脈内投与下で近赤外光観察することで肉芽増生を示す画像所見の探索を行う. 2022年度は研究初年度のため,症例集積を行うことと並行して,予定した研究デザインにおける実験系の妥当性の評価調整を行った.1)に関して数例において検査を行ったところ,予定していた検体採取方法(チューブ内の浸出液を検査提出)では症例ごとの検査値に大きな乖離があり,排液量の個人差の影響を非常に大きく受けることが判明した.そのため排液の希釈などの方法を調整検討し,フォームを生理食塩水で含侵したうえで攪拌して得られた液体を検査提出することで比較的ばらつきの少ないデータが得られることが判明した.2)に関しては予定したデザインで特に問題なく画像所見を集積できている. また,本研究の着想の母体となった汚染創に対するNPWT使用を行った際の治療成績について,オープンアクセスの英語論文として報告を行った.更にICG使用下での肉芽所見の観察のノウハウを得るため,日本蛍光ガイド下手術研究会に参加し,同研究会にて血流障害を疑う腸閉塞症例の腸管血流所見のICG観察に関する報告を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
症例集積は年間15例目標としていたが,現時点で9例に留まっている.そのため集積の遅れが発生している.また,サイトカイン検査検体の抽出・提出方法につき,当初検討していた方法では検査値が不安定なため,数例をかけて抽出.提出方法の検討を行った.現在は一定した方法で提出できているが,最初の数例に関しては抽出方法の差異があり,データとしての使用は不適と考えられる.この2点により実質の集積症例が計画を下回っている.
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は引き続き症例の集積を行う.研究計画の変更は今のところ要しない見込みである.
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)