髄膜腫微小環境におけるSiglec-15を標的とした治療開発
Project/Area Number |
22K16663
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 56010:Neurosurgery-related
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
札場 博貴 大分大学, 医学部, 助教 (00772930)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
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Keywords | 髄膜腫 / Siglec-15 |
Outline of Research at the Start |
髄膜腫に対する免疫チェックポイント阻害療法はいまだ開発途上であるが、近年新たな治療標的として、Siglec-15が報告された。Siglec-15とPD-L1は相互排他的な発現傾向を示し、抗PD-1抗体療法後の再発固形腫瘍患者に対する抗Siglec-15抗体療法の有効性が臨床試験で示唆されている。本研究では、髄膜腫の腫瘍微小環境におけるSiglec-15の意義を探索し、治療標的となりうるか検証する。本研究を通して、髄膜腫への新たな治療展開に導く前臨床試験を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
Siglecはシアル酸と結合する細胞表面タンパク質であり、Siglec-15はPD-L1と類似した免疫調整機構を持つ。Siglec-15は、腫瘍細胞や腫瘍関連マクロファージに発現する新たな免疫チェックポイント分子であり、また、Siglec-15とPD-L1は相互排他的な発現傾向を示す。 本年度は髄膜腫の50切除検体のSiglec-15発現を免疫組織化学染色で検証した。悪性髄膜腫7検体のうち6例でPD-L1発現の発現がない一方、Siglec-15は強発現していた。また、髄膜腫細胞株に関して、Western blottingでSiglec-15、PD-L1発現を検証した。生存曲線を評価したが、現在のサンプル数では有意な結果は得られなかった。 また、ヒト由来の悪性髄膜腫細胞株2種(HKBMM,IOMM-Lee)とマウス由来の悪性髄膜腫細胞株(MGS2)を検証したところ、IOMM-Leeにおいて、PD-L1に加え、Siglec-15の発現も確認された。PD-1/PD-L1経路阻害と抗Siglec-15療法を併用することにより、強い抗腫瘍効果が得られる可能性が示唆された。一方、MGS2では、Siglec-15はわずかに発現がある一方、PD-L1のタンパク発現はみられなかった。動物モデルにおける評価は、次年度に向けた課題である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
動物モデル作成において、条件検討を行っており、治療実験に移行できていないため。
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Strategy for Future Research Activity |
MGS2のマウス脳腫瘍モデルにおける、腫瘍微小環境を評価し、治療実験に移行できるか検証する。
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)