Project/Area Number |
22K16668
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 56010:Neurosurgery-related
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Research Institution | Dokkyo Medical University |
Principal Investigator |
鈴木 亮太郎 獨協医科大学, 医学部, 講師 (10552309)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
Fiscal Year 2025: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2024: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2023: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 脳虚血再灌流障害 / 頭蓋内主幹動脈閉塞 / 活性酸素種 / レドックスナノ粒子 / 2光子顕微鏡 / 急性期脳梗塞 / 新規治療 / ドラックデリバリー |
Outline of Research at the Start |
レドックスナノ粒子を頭蓋内主幹動脈閉塞による急性期脳梗塞に対する血栓回収療法時にカテーテルより直接脳虚血領域に動脈投与する新たな脳保護療法は画期的な治療法であると考える。レドックスナノ粒子の臨床応用、実用化に向けて、その時間的空間的なレドックスナノ粒子の拡散と細胞内分布を評価することは、レドックスナノ粒子のみならず、ナノ粒子の脳内デリバリーの分野に新たな発見が得られると考える。またマウスのみでなくサルによりナノ粒子の脳内薬物動態を検証することで、レドックスナノ粒子の有効性と作用機序を明らかにできるヒトへの外挿性の高い評価系を確立することができる。
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Outline of Annual Research Achievements |
頭蓋内主幹動脈閉塞による急性期脳梗塞に対する急性期再開通療法は、rt-PA静注療法による血栓溶解療法に加えて脳梗塞の有用な治療方法として確立されている。しかし有効な再開通を得られても予後の改善につながらない症例も存在する。その一因として活性酸素種(ROS: reactive oxygen species)による脳虚血再灌流障害が知られている。再灌流障害モデルへのレドックスナノ粒子(RNP: radical containing nanoparticles)投与の有用性が報告されている。新規フリーラジカルスカベンジャーであるRNPの脳虚血再灌流障害への有用性、またRNPが神経細胞の細胞質に分布することはすでに明らかになっており、本研究では2光子顕微鏡を用いてRNPの生体内での分布を動的に観察し評価を行うことを目的とした。全身麻酔下にマウスの総頚動脈を露出、総頸動脈より血管塞栓用のモノフィラ メントを挿入し一過性(1時間)に中大脳動脈閉塞を行い、その後に再灌流させ一過性中大脳動脈閉塞モデルのマウスの作成を行った。昨年同様にモデル作成の練習を継続し安定してモデル作成を行うことができた。モデル作成後24時間の生存率は約50%であり、麻痺等脳梗塞症状の確認、脳標本の染色(クレシルバイオレット染色)での脳梗塞巣確認、エバンスブルー投与による脳梗塞確認も可能となりモデル作成が可能になった。また2光顕微鏡による観察のためマウスに対してイメージング用頭蓋窓の作成も安定して可能となり、実際に2光子顕微鏡での観察も開始している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
一過性中大脳動脈閉塞モデルのマウスの作成と2光顕微鏡による観察のためマウスに対してイメージング用頭蓋窓の作成の練習のために想定以上の時間を要している。今後も安定した一過性中大脳動脈閉塞モデル作成、イメージング用頭蓋窓の作成のための練習が必要となる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後実験を進めるに際して2光子顕微鏡の操作、観察が重要となるが操作、観察ともに複雑でありさらに練習が必要となる。神経細胞の可視化のためアデノ随伴ウイルスベクター(pAAV-syn-GFP)を用いて神経細胞にGFP発現させたマウスの作成を行う予定である。神経細胞の可視化により、RNPはローダミンで標識されているため2光子顕微鏡での観察が可能となる。観察により経動脈的投与後のRNPがどのように血管内から周囲の神経細胞等に分布するか明らかにする。今後RNPの臨床応用、実用化に向け重要な研究であると考えられる。
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