Project/Area Number |
22K16791
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 56030:Urology-related
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
松元 崇 九州大学, 大学病院, 助教 (20876544)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2026: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2025: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2024: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2023: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | FBXW7 / 筋層浸潤性膀胱癌 / ctDNA / 膀胱癌 |
Outline of Research at the Start |
膀胱癌は様々な癌種の中でも変異率が高く、不均一な細胞集団であり、治療抵抗性に寄与する細胞集団が存在すると考えられる。膀胱癌患者の生存率向上のためには、致死性の腫瘍細胞クローンを特定することが必要である。FBXW7という遺伝子の発現低下や変異のある膀胱癌患者は全生期間が短いことが分かっている。本研究では、治療抵抗性に寄与する致死性の細胞集団としてFBXW7の低発現や変異に着目し、血中循環腫瘍(ctDNA)中のFBXW7の変異を同定することで、低侵襲的に患者の予後を予測できるか検討を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
① FBXW7の変異を有する膀胱癌患者の臨床データベースの探索のため、c-bioportal上のデータベースや既報のデータの活用を行った。MSK-IMPACT cohort(n=10336)のデータでは約10%、TCGA2017 cohort(n=405)のデータは約9.6%の筋層浸潤性膀胱癌患者(MIBC)がFBXW7の変異を有していることが分かった。TCGA2017 cohortにおいて、FBXW7の変異を有する膀胱癌患者は予後が悪いことが分かった(p=0.04)。遺伝子発現に注目した場合、FBXW7の低発現は予後が悪いことと相関していた(25.6 vs. 46.8 months, p=0.01)。遺伝子発現サブタイプでは、Basal SubtypeにおいてFBXW7の発現が低いことがわかった。よって、FBXW7の変異を有したり、発現が低い患者が予後が悪いことがわかった。(2022年度) ② 後ろ向きに採取した尿・血液検体からのDNA抽出を随時行った(2022-2023年度) ③ 前向きに採取した組織検体140症例(35例のMIBCを含む)の組織において、FBXW7の変異データを得た。61の変異を同定した。うち40変異はgermline、15変異はsomatic、6変異はLOHだった。16変異はMIBCのみ、14変異は筋層浸潤性膀胱癌(NMIBC)のみ、10変異は上部尿路癌(UTUC)のみ、5変異はMIBCとNIMBCの共通、8変異はMIBCとUTUCの共通、8変異はMIBC、NMIBC、UTUC全ての共通だった。 ④検体採取(組織、血液)を行っており、2026年までフォローアップと検体採取、予後調査を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
データベースを用いたFBXW7の変異と予後の調査はおおむね順調に進行し終了した。症例登録は140症例となり、登録は完了した。現在、血液、尿の検体採取を随時行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
①組織でのFBXW7の変異同定は終了した。当院で蓄積した臨床検体確認を行い、後ろ向きにデータを取得し、と無増悪再発期間との関係を検討する。 ②当院での前向きに回収した臨床検体(ctDNA)を用いた研究を下記a)~d)で行う。 a) 症例登録:2024年まで登録を想定し、2026年までフォローアップと検体採取を行う。b) 組織や血液からDNAを抽出:経尿道的膀胱腫瘍切除術(TURBT)前に血液を、TURBT時に組織回収を行う。化学療法後、膀胱全摘後、画像上再発し時に血液を回収する。組織は術後すぐに1.5mlチューブに入れ、-80℃で保存する。血液は当日中に遠心分離を行い、ctDNAを抽出し、-80℃で保存する。 c) 抽出したDNAからFBWW7の変異を同定:組織DNAからFBXW7の変異をサンガーシーケンスにより同定する。血中ctDNAから組織で認めたFBXW7の変異を対象として独自でプライマーを設計し、デジタルPCRを用いて好感度に変異を同定する。 d) 腫瘍評価項目は無増悪生存期間:再発を画像でフォローし、FBXW7の変異と予後、無増悪生存期間を調査する。
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