Project/Area Number |
22K16799
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 56030:Urology-related
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
石井 琢郎 東北大学, 学際科学フロンティア研究所, 助教 (50748754)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 医用超音波 / 下部尿路症状 / 前立腺肥大症 / 臓器運動解析 / 前立腺部尿道 / 運動解析 / ベクターフローイメージング / ウロダイナミクス / 高速超音波撮像法 |
Outline of Research at the Start |
本研究課題は,排尿中の尿道運動や内腔形態変化を高時間分解能・高精度に計測・解析する技術の開発と,こうした尿道の形態・運動特徴と尿道内を通過する排尿流動態が相互に与える影響を明らかにする事を目的とする.排尿時の尿道と内部の排尿流動態を1,000枚/秒を超える超高時間分解能で撮影する超音波イメージング技術(Uro-VFI)を活用し,特に排尿開始期や終了期などダイナミックな尿道の運動や形態変化を高精度に計測・可視化し,定量的に指標化する解析技術の確立を目指す.
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Outline of Annual Research Achievements |
排尿時の下部尿路において,尿道のどこがどのように動き,どのような形態変化をするのか,その臓器ダイナミクスを定量的に計測する超音波画像解析手法の構築に取り組んでいる.前年度に引き続き、可変形尿道模型によって下部尿路運動を模擬した実験系を構築し、排尿開始期および終了期の臓器運動相当の流路の展開と収縮を構想超音波撮像法に基づくMulti-angle vector Doppler法によって計測した. 本手法によって得られた臓器運動の2次元速度ベクトル場の時間変動を利用して、特に尿道の長軸方向に対する拡張・収縮の伝搬速度を計測する解析手法を構築した.模型を用いた実験では、内部流体に混合した超音波造影剤のハーモニック信号を用い、組織と流体の境界を明確に区別する事が出来た.この境界を用いて曲率を有する尿道において、運動を追跡すべき領域を自動抽出した.この領域において、長軸方向の複数の地点における2次元速度ベクトル場の時間変動をプロットする事で、各地点における臓器運動の開始時間を求め、その空間的伝搬を推定する事ができた. 本手法を、臨床研究で得られた排尿時下部尿路運動のデータに適用したところ、上記で構築した超音波造影剤由来のハーモニック信号では明瞭な組織境界の抽出が困難であった.当座の解決方策として、組織境界面を手動で選択し、この領域に対して、運動伝搬の解析を実施した.その結果、曲率を有する下部尿路における排尿開始期の膀胱頸部からの展開伝搬速度、そして、排尿終了期に生じる外尿道括約筋を起点とする収縮伝搬速度の両方の推定が可能であることが示唆された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
男性下部尿路の排尿時臓器運動について,画像平面2次元内での運動を高時空間分解で計測・評価する手法について,高速超音波撮像法に基づく下部尿路の拡張と収縮の伝搬速度の定量的推定手法を構築した.この手法の有効性を、可変形尿道模型による実験データと、先行研究で得られた臨床データの2種類で検証し、実際の運動状態に合致する運動性状を取得できることを確認した.尿道の運動性状と排尿機能を関連付ける上で重要な指標となりうる知見であり、本研究課題は順調に進んでいる.
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Strategy for Future Research Activity |
今年度に引き続き、前立腺肥大症における排尿時の下部尿路臓器運動に関する超音波データベースの構築を進める.すでに構築した実験系データ、臨床研究による下部尿路の超音波データベース、そして高速超音波撮像法による下部尿路運動解析手法を組み合わせ、下部尿路症状患者における排尿時尿道変形パラメータの分布と、症状との関連性を明らかにすることで、超音波イメージングによる下部尿路の新規排尿機能評価手法の確立を目指す.
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