Project/Area Number |
22K16858
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 56040:Obstetrics and gynecology-related
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Research Institution | Fujita Health University (2023) Nagoya University (2022) |
Principal Investigator |
杉山 麻衣 藤田医科大学, その他部局等, 講師 (80936550)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | 卵巣癌 / 腹膜播種 / 癌関連腹膜中皮細胞 / Notchシグナル / 腫瘍内不均一性 / 進行卵巣癌 |
Outline of Research at the Start |
腹膜播種を伴う進行卵巣癌に対する有効な治療法は未だに確立されておらず、腫瘍の病勢を制御することで難治性を打破する新たな治療戦略が期待される。 本研究課題では、卵巣癌細胞内に誘導されたNotchシグナルがもたらす腫瘍内不均一性と薬剤抵抗性の関係性を明らかにする。さらに卵巣癌関連腹膜中皮細胞(ovarian cancer-associated mesothelial cells: OCAMs)由来のNotchシグナルを標的として、卵巣癌腹膜播種腫瘍微小環境を改変することで卵巣癌の薬剤抵抗性を解除する生体毒性の少ない治療候補物質の探究により、進行卵巣癌の病勢制御を目的とした新規治療戦略を開発する。
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は、トランスポーターに着目したメカニズムの解明を進めるため、卵巣癌細胞とOCAMsを共培養するin vitro腹膜播種モデルにおいて、阻害剤を用いたトランスポーター機能阻害のアッセイ系を確立した。また、研究代表者らが前年度明らかにした、卵巣癌腹膜播種微小環境、特に腹膜中皮細胞と卵巣癌細胞との相互作用におけるNotchシグナル活性化による腫瘍内不均一性形成と薬剤抵抗性獲得のメカニズムのさらなる解明を行った。具体的には、Notch活性化細胞において発現が亢進するトランスポーターを機能阻害することにより、Notch活性化細胞が獲得するシスプラチン等既存の殺細胞性抗癌剤の薬剤抵抗性が低下し、細胞死を誘導することをin vitroで示した。さらに、卵巣癌腹膜播種マウスモデルにおいて、シスプラチンとトランスポーター阻害剤を同時投与することで、シスプラチン単剤投与群と比べて播種の広がりが抑制されること、播種巣における卵巣癌細胞の増殖が抑制されることを示した。これらの結果より、Notch活性化癌細胞を標的とするトランスポーター阻害剤の効果により、卵巣癌腹膜播種における殺細胞性抗癌剤の効果が高まることが示唆された。本研究成果から、Notch活性化癌細胞を標的とした阻害剤の使用により、癌細胞内不均一性から生じる治療抵抗性を解除し、プラチナ製剤などの既存の殺細胞性抗癌剤の効果を高めることが示唆された。これを発展することで、新規治療戦略となることが期待される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初想定していた内容とは異なる部分もあるが、目標としていたプラチナ製剤などの既存の殺細胞性抗癌剤の効果を高める新規治療戦略の開発へ向けて、基盤となる結果を明らかにできた。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き継続し、研究を実施する。大筋の実験データは取得できているが、論文報告までに必要なさらなる検証を進める。最終年度には論文報告を完了することを目標とする。
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