Project/Area Number |
22K16904
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 56050:Otorhinolaryngology-related
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
江洲 欣彦 自治医科大学, 医学部, 助教 (80835512)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2024: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
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Keywords | 好酸球性中耳炎 / サイトカイン / 生物学的製剤 / Phenotype / Endotype / 中耳貯留液 / 重症度 |
Outline of Research at the Start |
好酸球性中耳炎は世界に先駆けて、本邦で診断基準が提唱された新しい疾患である。本疾患は気管支喘息や難治性副鼻腔炎の5%から10%に合併し、好酸球性中耳炎を合併した副鼻腔炎は指定難病(306)とされている。近年、気管支喘息や難治性副鼻腔炎に対して分子病態の解明が進み、好酸球性炎症に対する生物学的製剤による治療の効果が報告されている。好酸球性中耳炎においても生物学的製剤治療への期待は高まっており、複数の生物学的製剤の治療効果を検証すると共に、中耳検体を用いて作用機序を分子レベルで比較することで、好酸球性中耳炎の個別化治療の知見を得られると考える。
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Outline of Annual Research Achievements |
好酸球性中耳炎は、中耳に液体が溜まり、炎症が起こる病気です。通常の治療では、中耳の液体を除去し、鼓室を洗浄することが行われます。 本研究では、中耳の液体と鼓室内洗浄液を回収し、サイトカインと呼ばれるタンパク質分子を測定し、目的である、生物学的製剤の有効性と、中耳病勢に関与する分子(タンパク質)を相互作用を明らかにします。現在、抗IL-5抗体薬(抗IL-5受容体α抗体薬)8例、抗IL-4/13受容体抗体薬を使用の60検体を用いて28項目にわたるType1-3炎症の関わるサイトカインを測定した。また、比較対象(コントロール)として慢性先行性中耳炎(単純穿孔)の10症例についても同様の測定を行いました。 サイトカインは、細胞が他の細胞とコミュニケーションするために使用するタンパク質です。免疫系の機能に重要な役割を果たし、炎症や感染症の治療において重要なターゲットとなります。結果、抗IL-4/13受容体抗体薬治療群において生物学的製剤1年における、中耳貯留液と中耳粘膜病変のスコアは優位に改善、治療前後のおいてType2炎症の関わるサイトカイン発現にの変化を確認しました。 今後、サイトカインのグルーピングや相関について統計的な解析を行い炎症の誘導のカギとなるターゲット分子や、好酸球性中耳炎症例に対する生物学的製剤の治療適応(治療抵抗例の因子)について論文作成を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
理由 症例収集が順調に進み、耳漏・血清両検体のサイトカイン測定ができた。 現在観察期間1年及び2年のデータが収集されている。 データ解析および追加実験を予定できる環境は整っている。
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Strategy for Future Research Activity |
重症例や難治例に関わるサイトカインを同定し、病態進行に関わる因子や難聴の進行に関わる分子を特定するため統計学的解析を行う。好酸球性中耳炎のPhenotype(表現型の分類)やEndotype(分子メカニズム)についての新たな知見を論文にて発表する。
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