修復象牙質形成時の象牙芽細胞分化および血管新生における解糖系の意義
Project/Area Number |
22K17009
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 57010:Oral biological science-related
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Research Institution | Matsumoto Dental University |
Principal Investigator |
西田 大輔 松本歯科大学, 歯学部, 助教 (00843608)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | 象牙芽細胞 / 血管新生 / 解糖系 |
Outline of Research at the Start |
象牙質は、象牙芽細胞により形成される。象牙芽細胞が死滅すると、未分化間葉系幹細胞が新たに象牙芽細胞へと分化し、修復象牙質が形成される。他方で、骨芽細胞は骨を形成する細胞である。骨芽細胞の分化には、エネルギー代謝経路の一つである解糖系が重要な役割を果たす。骨芽細胞と象牙芽細胞は、共に硬組織形成細胞であるが、象牙芽細胞の分化における解糖系の重要性は不明である。また、修復象牙質形成には、歯髄の血管新生も関与することが報告されており、血管新生にも解糖系が重要な因子であることが分かっている。そこで本研究では、修復象牙質形成における解糖系の意義を、象牙芽細胞分化、血管新生の二つのアプローチから解明する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は修復象牙質形成における解糖系の意義を、象牙芽細胞分化、血管新生の二つのアプローチから解明することである。 修復象牙質形成時には歯髄内の未分化間葉系幹細胞が新たに象牙芽細胞へと分化し、新たな象牙質が形成される。この時の象牙芽細胞分化時に解糖系が寄与するかは不明である。そこで修復象牙質形成を誘導し解糖系酵素の発現を確認したところ、新たに分化した象牙芽細胞に種々の解糖系酵素が強く発現していることを確認した。また同時に、解糖系酵素を誘導する転写因子であるHIF-1も象牙芽細胞で強く発現していた。このことから損傷で誘導される修復象牙質時の象牙芽細胞分化には、HIF→解糖系のプロセスが考えられた。また、この時、歯髄内の血管も増加していることを確認している。 次に解糖系の阻害剤を投与して修復象牙質形成を誘導したところ、象牙芽細胞の分化が抑制され、修復象牙質の形成が抑えらえれることを確認した。 他方で、解糖系から繋がるエネルギー代謝経路の関与も示唆されたため、これらの関与も視野に入れ解析を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
修復象牙質形成時の象牙芽細胞分化に解糖系が関与する可能性を示唆するデータが得られている。
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Strategy for Future Research Activity |
修復象牙質形成時に歯髄内の血管が増加していることを確認したため、この血管の増加に解糖系が関与するか検討する。 また、解糖系から繋がるエネルギー代謝経路の関与も確認したため、それらの経路が修復象牙質形成時の象牙芽細胞分化に関与するかを検討していく。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)
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[Journal Article] Piezo1-pannexin-1-P2X3 axis in odontoblasts and neurons mediates sensory transduction in dentinal sensitivity2022
Author(s)
Ohyama S, Ouchi T, Kimura M, Kurashima R, Yasumatsu K, Nishida D, Hitomi S, Ubaidus S, Kuroda H, Ito S, Takano M, Ono K, Mizoguchi T, Katakura A, Shibukawa Y
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Journal Title
Frontiers in Physiology
Volume: 13
Pages: 891759-891759
DOI
Related Report
Peer Reviewed / Open Access
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