Project/Area Number |
22K17072
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 57040:Regenerative dentistry and dental engineering-related
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
都野 隆博 新潟大学, 医歯学総合病院, 特任助教 (40907383)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
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Keywords | ヒト培養骨膜細胞 / 培養骨膜細胞シート / 人工足場材 / 歯周炎 / 骨再生 / 培養骨膜細胞 / 歯槽骨再生療法 |
Outline of Research at the Start |
顎骨・歯槽骨再生療法において、培養骨膜細胞は自家骨片および多血小板血漿との併用移植により良好な治療成績が得られている。近年、高生体親和性を有する新たな人工足場材が注目され、侵襲の大きい自家骨片採取の代替としてこれら新規足場材の応用が期待される。本課題では、培養骨膜細胞と新規足場材の併用による骨再生効果を検討する。
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Outline of Annual Research Achievements |
歯周炎に起因する歯槽骨の吸収は歯の動揺および脱落につながり、咀嚼や構音、審美などの障害を引き起こすことでQOLを著しく低下させる。失われた歯槽骨や顎骨の再建・再生を目的に、申請者らは細分化した培養自家骨膜細胞シートと自家骨片、そして多血小板血漿を混和した移植材による再生治療を患者に施行し、優れた臨床成績を報告している。しかしながら、自家骨片採取による外科的侵襲の大きさや採取骨量の限界から、非侵襲的かつ使用量に限界がない人工足場材の代替を含めた検討が必要である。足場材の性状が細胞の増殖・分化に影響することから、ヒト培養骨膜細胞の有する骨形成能を十分に発揮させることができる足場材の検討が必要である。様々な人工足場材が歯周組織再生療法に用いられているが、近年、骨の無機質成分と組成が近似した生体吸収性の炭酸アパタイトが高生体親和性材料として注目されており、本実験においても用いることとした。 本年度は、ヒト培養骨膜細胞と炭酸アパタイトの生体親和性をin vitro実験から、混和した移植材による骨再生能の検討をin vivo実験から検討した。ヒト骨膜組織を組織片培養にて4週間培養し、ヒト培養骨膜細胞シートを作製した。細胞シートから骨膜細胞を単離し、炭酸アパタイトと混和・培養後、走査型電子顕微鏡(SEM)にて観察したところ、足場材への細胞接着が確認された。次にin vivo実験にて、ヌードラット頭部に直径5mmの骨欠損を作製し、細分化したヒト培養骨膜細胞シートと炭酸アパタイトを混和した移植材を骨欠損部に移植し、同所性骨再生能を検討した。移植4週間後、マイクロCT撮影による画像解析およびH-E染色やTRAP染色による組織学的解析を行ったところ、顕著な新生骨形成が確認された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、ヒト培養骨膜細胞と炭酸アパタイトの混和材における生体親和性や骨再生能をin vitro実験およびin vivo実験から明らかにし、進捗状況はおおむね順調である。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、in vivo実験にて得られた組織切片から骨形成関連タンパクの免疫染色を行う。さらに、ヒト培養骨膜細胞は骨芽細胞分化誘導培地を用いた培養によって、顕著な骨芽細胞マーカーの発現が確認されていることから、本年度と同様の解析を骨芽細胞分化誘導の有無から検討する。また、混和した移植材による骨形成能および骨誘導能を評価する目的で、ヌードラットの背部皮下への移植を行い、画像解析や組織学的解析を検討する。
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