Project/Area Number |
22K17106
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 57050:Prosthodontics-related
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
松村 茉由子 東京医科歯科大学, 東京医科歯科大学病院, 特任助教 (80880567)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | CAD/CAM / 切削加工機 / 加工精度 / 切削加工条件 / 切削抵抗 / 色彩学 / 加工制度 |
Outline of Research at the Start |
近年,歯科業界はデジタル技術の発展が目覚ましく,中でもCAD/CAMシステムを用いて口腔内装置(詰め物や被せ物)を作製する技術が代表として挙げられる.しかし,切削加工機の加工限界や切削器具(バー)の形態など様々な要因により,患者の歯牙を形成する(削る)段階から厳しい条件設定が設けられ,理想的な口腔内装置の作製には歯科医師の熟練度や元の歯牙形態が影響してしまう傾向がある. そこで本研究では,優れた適合性を有し,維持力の高い口腔内装置の作製を可能とする為に,複雑な歯牙形態に追従した加工精度を有する切削加工機を開発することを目的として,加工機の至適切削加工条件を検討する.
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Outline of Annual Research Achievements |
昨年度は歯科用CAD/CAMシステムにおいて,(1) 構成した切削抵抗測定システムを用いた加工精度,材料ごとの切削 抵抗,繰り返し切削を実施した際の切削抵抗と研削材の消耗の測定を継続して実施.また,(2) 切削加工条件を変化させた場合や同一研削材による繰り返し切削を行なった場合の試料の表面粗さや色調変化を解析した.研究費はそれらに関わる機材及び消耗品の購入にあてられた. (1) 5軸加工機に3成分フォースリンクを設置し,切削加工によって生じる電気信号をチャージアンプにて増幅,xyz成分の信号をAD変換し,PCにて記録,算出する方法である.歯科用コンポジットレジンブロックにおいて送り速度の低下,3点曲げ強さと弾性係数の小さい材料の選択が切削抵抗値を減少させ,加工距離の増加は加工表面粗さと切削抵抗値を増加させる.また,研削材の継続使用はその消耗度と加工表面粗さが加工距離約800m(単冠80本分に相当)付近から急激に増加した.その 際の切削抵抗値は7-8Nであり,この値を越えると加工性に多大な影響を与えると考えられる. (2) コンポジットレジンブロック試料の表面粗さはステップオーバー量の減少に伴い減少し,ステップオーバー量は表面粗さと正の相関性を示し,切削加工後の研磨量を制御できることが示唆された.また,異なるセメントスペースを設定した場合は50-200μmの範囲で色調変化に対する統計学的優位差は得られなかった. 以上を日本補綴歯科学会等で発表し,CAD/CAMシステムを用いて優れた適合精度・色調再現性を有する歯冠補綴装置をより効率的に作製する至適条件を提言した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
現在,当初計画していた実験概要の内,実験方法の変更や追加実験等があり,設定した研究目的に沿った実験を遂行しているものの,その成果発表に対する遅れが生じている.残りの期間で追加で必要な実験や研究成果報告のための学会発表,論文作成を行う予定である.
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度中に現段階までの実験結果に関する論文を作成することで今後の計画のブラッシュアップを図る. またこれまでは切削加工機側のみのアプローチで補綴装置製作の至適化を図る実験計画だったが,2023年度に評価方法として導入した色調変化に対する制御を追究することで,ラボサイドだけでなくチェアサイドまでのトータルトリートメントとしてより良い補綴装置を作製する方法を検討していくことが課題と考えられる.
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