Project/Area Number |
22K17154
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 57060:Surgical dentistry-related
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
林 祐太郎 浜松医科大学, 医学部, 協定訪問共同研究員 (50845055)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2024: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2023: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2022: ¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
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Keywords | MRONJ / bisphosphonate / denosumab / indocyanine green / photodynamic eye / 薬剤関連顎骨壊死 / denosumabu |
Outline of Research at the Start |
薬剤関連顎骨壊死(MRONJ)はBP製剤やデノスマブ投与患者に発症する難治性の顎骨壊死である。 治療方針としては腐骨除去を行う外科療法の優位性が報告されているが、腐骨除去範囲につ いての標準的見解はまだない。ICGは極めて高い蛍光感度から組織血流量の評価に優れる薬剤である。本研究ではMRONJ外科療法へICG蛍光法を応用することで、 腐骨除去範囲を標準化することを目的とする。 本研究ではMRONJ外科療法においてICG蛍光法を行い、腐骨と健常骨の血行動態の違いを 明らかにする。また、蛍光輝度を定量化するソフトウェアを用いて、有効な腐骨除去範囲の 蛍光閾値を決定する。
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Outline of Annual Research Achievements |
薬剤関連顎骨壊死(MRONJ:medication-related osteonecrosis of the jaw)はbisphosphonate製剤(BP)やdenosumab製剤(Dmab)投与患者に発症する難治性の顎骨壊死である。その発症頻度は高用量投与で1-2%、低用量投与で0.001-0.1%と低いが、口腔内外への骨露出、疼痛、腫脹、排膿などを生じ治療に難渋する。治療方針としては外科療法の優位性が報告されているが、適切な壊死骨切除範囲への標準的な見解はまだない。 Indocyanine green(ICG)は極めて高い蛍光感度から組織血流量の評価に優れる薬剤である。その蛍光特性より血管、組織の血流評価への適応も認められ、センチネルリンパ 節同定や遊離皮弁皮弁再建における血流の評価へ応用されている。その蛍光感度は極めて高く、Photodynamic Eye(PDE;浜松ホ トニクス)を用 いて 観察することで僅かな血流をも検知することが可能である。 顎骨壊死患者にICGを投与しPDEにて観察すると、壊死骨の蛍光は観察されず周囲の健常骨の蛍光が観察できる。しかしその境界は不明瞭であり、壊死骨削除の1つの決定材料にとどまる。しかし、ROIsソフ ト (浜松ホトニクス)を使用することで蛍光輝度を定量化することができ、保存した骨が再発なく上皮化するその閾値の決定は治療方針を普遍的なものにしうる。症例数は10例を超え、さらなる症例数の蓄積と同時にROIsソフトを用いた蛍光閾値の解析を行なっている。MRONJ患者はその背景が多岐に渡ることから、閾値の決定に多くの症例数が必要であり、症例数の蓄積は絶えず行なっていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究はMRONJに対して外科療法を行う症例を対象とする。 固定具を用いてPDEプローブを固定することで、ROIsソフトによる正確な計測が可能となってきている。 しかし、症例となる患者背景は多岐に渡り、例えば免疫抑制薬の使用、担癌状態、放射線照射歴などによって観察される蛍光の傾向が異なる。 現在未だ症例蓄積中であるが、新規手法として学会発表、論文投稿準備中である。 また症例蓄積後にROIsソフトによる蛍光輝度の定量化を行い、治療予後に応じた統計的分析も行う予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
MRONJ外科療法への標準的術式、壊死骨決定の標準化は、未だ統一された見解のないMRONJ外科療法に一石を投じると考えられる。 まずは新規手法としてのICG蛍光法の応用を、壊死骨と健常骨を明瞭に見分けることが可能であることを明示するよう学会発表、論文投稿を行なっていく。 また、ROIsソフトによる蛍光輝度の定量化も行うことで、壊死骨削除の閾値を決定することが可能となると考えられる。 現在症例蓄積中であるが、予後良好症例と不良症例の切除範囲を蛍光輝度を定量化後に統計的解析を 行い、標準的な切除範囲について検討していく。
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