Project/Area Number |
22K17166
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 57060:Surgical dentistry-related
|
Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
金子 児太郎 東京医科大学, 医学部, 助教 (50826964)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
|
Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
|
Keywords | 活性イオウ分子種 / 口腔粘膜炎 |
Outline of Research at the Start |
研究の概要 1. 口腔粘膜上皮細胞におけるRSSの生成と機能を明らかにする。①まず、口腔粘膜上皮の細胞にRSSが生成されているかを確認する。②粘膜上皮細胞における抗酸化作用の効果を明らかにする。 2. 口腔粘膜炎モデルマウスにおけるRSSの生成と口腔粘膜炎に与える影響を明らかにする。 ①口腔粘膜炎モデルマウスを作成し、RSSの生成を確認する。②CARS2欠損マウスにおける口腔粘膜炎の病態を解析する。 3. RSSの投与による口腔粘膜炎の治療効果を明らかにする。①口腔粘膜炎にRSSの投与を行い疾患に与える影響を解析する。
|
Outline of Annual Research Achievements |
本研究はがん化学療法の副作用として生じる口腔粘膜炎に対し、高い抗酸化能を有することが発見された活性イオウ分子種(RSS)を用いて新規治療薬を開発することを目的とする。口腔粘膜炎は、がんの化学療法による副作用の一つで、摂食障害・嚥下障害が生じ、がん治療の完遂が困難に至る場合もある。口腔粘膜炎の発症には活性酸素が関与していることなど作用機序は明らかになっているが、その治療法に関しては確立できていない。近年、連続的に結合した硫黄原子を含有する有機化合物である活性イオウ分子種が生体内で多量に存在し、さまざまな機能が発見され注目を集めている。中でも強い抗酸化能を有することが明らかになり、活性酸素など酸化ストレスをもたらす疾患に対し効果が期待できる。そこで本研究では、粘膜上皮におけるRSSの生成を解析し、口腔粘膜炎でのRSSの関与を明らかにすることにより、口腔粘膜炎に対する新規治療薬の開発に繋げることを研究全体の目的とする。 当該年度では、まず in vitro の研究として口腔粘膜上皮細胞(ケラチノサイト、線維芽細胞)におけるRSSの生成と機能を明らかにすることを目的に研究を行った。ケラチノサイトは細胞として扱うのが難しく、線維芽細胞を中心に実験を行ってきたが、線維芽細胞においてRSSが生成されていることが確認され、RSSが細胞内で酸化ストレスの防御として働いていることが確認された。これらの実験を続けていくことで、口腔粘膜炎に対するRSSを使用した新規治療薬の開発につながると思われる。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
現在、in vitro の研究として口腔粘膜上皮細胞(ケラチノサイト、線維芽細胞)におけるRSSの生成と機能を明らかにすることを目的として実験を行っている。線維が細胞においては順調に実験が進んでいるが、ケラチノサイトはほとんど進んでいない。理由として、まずケラチノサイトの培養が困難であるためである。今後の実験として疾患モデルマウスを用いることを検討しているので、マウス由来の細胞を使用したいが、マウスからケラチノサイトを単離することは困難で、cell lineも複数回の継代が困難なものしか存在していなく、培養の段階から進んでいない。
|
Strategy for Future Research Activity |
in vitroの研究に関してはこのまま線維芽細胞のみで進めていく。ケラチノサイトに関しては別の方法を検討する必要がある。例えば幹細胞から分化させるか、iPS細胞を使用するかなど。どちらにしても良い方向で結果がでるのであれば、2023年度はin vivoの実験に入っていきたいと思っている。
|