歯科的認知症予防を目指した歯根膜由来Wnt familyの中枢神経保護作用の解明
Project/Area Number |
22K17282
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 57080:Social dentistry-related
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
高橋 かおり 東北大学, 歯学研究科, 助教 (50888089)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
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Keywords | 歯根膜 / 三叉神経節 / 三叉神経中脳路核 / Wnt5a / 機械刺激 / 三叉神経 / Wnt family / 認知症 |
Outline of Research at the Start |
口腔機能の低下と認知症の発症および認知機能の低下との関連性を示す多くのコホート研究があるが、口腔機能の低下と認知症を結びつける分子生理学的メカニズムは明らかになっていない。認知症の主要原因であるアルツハイマー病では、早期に青斑核で神経細胞死が起こる。近年、抜歯によって青斑核ニューロンが減少すると報告された。申請者は機械刺激を受けた歯根膜から産生されたWnt5aをはじめとする液性因子が神経細胞の分化・維持に作用する事を突き止めており、同様に青斑核細胞の生存・維持を調節している可能性が高いと考えた。そこで本研究では、機械刺激を受けた歯根膜細胞由来液性因子による中枢神経の保護作用を検討する。
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Outline of Annual Research Achievements |
口腔機能の低下と認知症の発症および認知機能の低下との関連性を示す多くのコホート研究があるが、口腔機能の低下と認知症を結びつける分子生理学的メカニズムは明らかになっていない。認知症の主要原因であるアルツハイマー病では、早期に青斑核で神経細胞死が起こる。近年、抜歯によって青斑核ニューロンが減少すると報告された。申請者は歯根膜由来Wnt5aが神経細胞の分化・維持に作用する事を突き止めており、同様に青斑核細胞の生存・維持を調節している可能性が高いと考えた。機械刺激を受けた歯根膜から産生されたWnt5aをはじめとする液性因子が中脳路核細胞を経由して、青斑核細胞の保護作用を発揮する、と言う仮説を立てた。そこで本年度は、機械刺激を受けた歯根膜細胞由来液性因子による三叉神経中脳路核細胞の生存・維持作用をまず検討することとした。 本年度は、①歯根膜由来液性因子群が三叉神経中脳路核細胞の生存・維持に関与するかを明らかにする目的で、伸展刺激負荷歯根膜細胞の上清培地で神経細胞(C57BL/6Jマウスから単離) の培養を行い、軸索突起の長さ、分岐数、突起数の増減を評価した。伸展刺激後のrPDL上清培地で培養した神経細胞は、伸展していない上清培地で培養した神経細胞に比べ神経突起の有意な伸長が見られた。②伸展刺激後のrPDL上清培地に含まれるWnt5aが神経突起を伸長させたのか、を明らかにする目的で伸展刺激後のrPDL上清培地にanti-Wnt5a抗体を添加し神経細胞を培養すると軸索突起の伸長は有意に抑制された。③青斑核細胞の単離培養細胞を用いた生存評価系の構築に時間がかかった。今後は、構築できた評価系により、これまでに特定している液性因子について中枢神経の保護作用の解析を進めていく。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)