Project/Area Number |
22K17351
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 58020:Hygiene and public health-related: including laboratory approach
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Research Institution | Osaka Metropolitan University |
Principal Investigator |
田内 幸枝 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 病院講師 (40823480)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 乳癌 / バイオバンク / microRNA / 腫瘍免疫 |
Outline of Research at the Start |
本研究では当人間ドック施設のバイオバンクに登録・保存された受診者の血漿・血清を用いて、腫瘍細胞と免疫細胞が放出するmicroRNAを測定し、乳癌進展過程の評価を行う。 健常受診者と乳癌発症者、また乳癌発症者における癌発見時及び未発症時のmicroRNAを解析し、免疫状態を臨床データとして捉える事により、乳癌早期発見だけでなく、発癌予測や予防医療の足掛かりとなる情報を得る事を目標としている。
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Outline of Annual Research Achievements |
当施設では人間ドック受診者を対象としたバイオバンクを設置しており、受診者に同意を得た上で血清、血漿等の生体試料、遺伝子データ等と共に臨床データを蓄積している。 人間ドック施設併設のバイオバンクの特徴として、有病者だけでなく健常者、未病者の試料・データを集積している。また当施設は繰り返し受診者が多数存在しているため、発症者の健常、未病時から経過を追ってデータを比較する事が可能である。 我々の施設の利点を生かして、血中に安定して存在するmicroRNAの推移を解析する事により腫瘍細胞の発生から臨床的発癌までの経過を、周囲の免疫細胞との関わりを含めて客観的に評価し、発癌状態を正確に診断するだけでなく、臨床上発見が困難である前癌状態を臨床データとして把握できる事が本研究の目的である。 本研究では当施設のバイオバンクに登録・保存されている、乳癌の診断を受けた受診者及び健常受診者の血漿・血清を用いて、血中microRNAを解析する。現在、浸潤性乳管癌の症例集積を行いつつ、閉経後乳癌症例について健常時及び乳癌発症時の比較検討を行っている。血清検体を用いて、エクソソーム内に安定的に存在するmicroRNAを抽出し、網羅的解析を進めている。今後は閉経前症例等についても解析を行う予定である。 本研究により厳重なフォローアップが必要な集団を選ぶ事が可能となり、より効率的な癌診断につなげ、未病状態・前癌状態における臨床データを解析する事により正確な発癌予測を行う事を今後の目標としている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当施設における乳癌症例の集積は順調であるが、今回の研究においては繰り返し受診者の乳癌発症者である必要がある。 バイオバンクへの登録の有無、健常時にドック受診歴がある事や繰り返し受診の期間等の問題により症例数がまだ十分ではない。 また人間ドックの特性上、非浸潤癌の割合がやや多く、浸潤癌の症例を集積する必要がある。 集積した症例から順に遅滞なく実験を進めつつ、適格症例の集積も同時に進めていく予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、閉経後乳癌症例の血清中エクソソーム内microRNAにつき網羅的解析を進めている。 今後も受診者における乳癌症例の集積を行い、適格症例、特に閉経全症例に対し同様に解析を行う。さらに候補となるmicroRNAについて個別に実験を進めていく予定である。
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