Project/Area Number |
22K17380
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 58030:Hygiene and public health-related: excluding laboratory approach
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
村松 圭司 産業医科大学, 医学部, 准教授 (00644022)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
Fiscal Year 2022: ¥130,000 (Direct Cost: ¥100,000、Indirect Cost: ¥30,000)
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Keywords | 食物アレルギー / アナフィラキシーショック |
Outline of Research at the Start |
食物アレルギーを有する者の増加や学校における食物によるアナフィラキシーショック死亡事故の発生等を背景に、アレルギー疾患対策の推進が求められている。食物アレルギーはその治療法は確立されておらず、発症予防のために経口摂取を避けることが重要である。本研究では、食物を購入する時点で自動的に自身のアレルギー情報と購入した食物に含まれるアレルゲンの情報とを突合し注意を促すシステムを開発し、食物によるアナフィラキシーショックを予防するための社会デザインのモデル構築を行う。本研究によって、「誤食の防止」という効果が確実に期待できる対策を、社会デザインで迅速に実現することが可能となる。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、食物アレルギーを有する者が食物誘発性アナフィラキシーショック(food-induced anaphylaxis, FIA)を発症することを予防するため、近年普及が進んだキャッシュレス決済の仕組みを活用した社会デザインのモデル構築を行うことである。初年度はFIA発症予防に関する現時点での社会の取り組みについて調査を行った。 ・先進事例の調査:ファミリーレストランチェーンにおけるアレルギー対応の子供向けメニューの開発経緯について聞き取りを行った。28品目を含まないふりかけを開発し、ELISA法で検査を行い、陽性の場合はPCR検査を行ってコンタミネーションが無いことを確認していること等が明らかとなった。また、消費者が小売店でJANコードを読み取ることで事前にアプリケーションに登録した自身のアレルゲン情報と突合し注意喚起を行う実証実験が行われていること等を調査した。 ・既存情報の活用:厚生労働省の食品自主回収報告制度や消費者庁のリコール情報サイト等から、食品表示法に定めるアレルゲン表示の違反についての情報を収集可能である。これらの情報は回収が終了すると削除されてしまうため、正確な件数の把握は困難である。こうした情報の蓄積と分析が必要であると考えられた。 ・現行制度の課題:一般用加工食品のアレルゲン表示については個別表示と一括表示があり、原則は個別表示することとなっている。一方で、一覧性が高いのは一括表示であり、個別表示では原材料全体を読まなければならないため、見落としが生じる可能性が一括表示より高い。研究期間中に研究者自身が経験した例として、冷凍食品のハンバーグにアーモンドが含まれている個別表示を見落とし、誤食したケースが挙げられる。本研究の目的であるFool-Proofな社会デザインが必要と考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画当初に予定していた、初年度で実施する内容は、ステークホルダーへのヒアリングと開発するシステムの要件定義である。前者については研究実績の概要に記載の通り、当初の計画を上回る幅広い現状について調査を行うことができた。後者については、ヒアリングで周辺情報を多く収集できたことから、それらを踏まえた要件とするため、次年度前半までかけて実施することとした。このように、本研究はおおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度以降は、初年度に研究協力を得られたステークホルダーに引き続き研究協力を依頼しながら進めていく。また、次年度は実際に電子マネーを発行する小売業に対しても研究協力依頼を行っていく。
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