Project/Area Number |
22K17386
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 58030:Hygiene and public health-related: excluding laboratory approach
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
佐藤 諭 弘前大学, 医学研究科, 助教 (00725319)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
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Keywords | 食物繊維 / 腸内細菌 / 疫学研究 / ビッグデータ / 水溶性食物繊維 / 不溶性食物繊維 / 酪酸産生菌 / 横断研究 / 縦断研究 / 腸内環境 / メタゲノム / メタボローム |
Outline of Research at the Start |
約1,000人の一般住民を対象に、食物繊維摂取量を水溶性と不溶性別々に定量化し、糞便検体からメタゲノム解析で腸内細菌叢を、メタボローム解析により腸内代謝産物を算出することで、水溶性・不溶性食物繊維の腸内環境への直接的な作用を解明する。同時に身体組成や血液・尿検査などの数多くの項目を測定することで腸内細菌叢へ影響を及ぼす因子を調整する。得られたビッグデータをスパコンを用いて詳細に解析していく。本研究を通して、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維が腸内環境へ及ぼす影響の違いを明らかにし、有効な食物繊維摂取量の解明やプロテオバイオティクスでの疾患の予防法・治療法の確立を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年6月3日から6月12日にかけて行われた弘前大学大学院医学研究科の岩木健康増進プロジェクトに参加し便サンプルの回収とFFQ詳細版による食事調査を行った。腸内細菌叢については採取した便サンプルを用いて、次世代シークエンス解析とテクノスルガ・ラボ微生物同定データベース推定(16SrDNA部分解析)により評価した。食物繊維摂取量はFFQ詳細版により摂取した食物の種類と量から1日あたりの水溶性食物繊維摂取量と不溶性食物繊維摂取量を算出した。さらに、唾液サンプルによる口腔内細菌評価やブリストルスケールによる排便状況の聴取、腹部超音波を用いた脂肪肝や肝線維化の評価など多岐にわたる調査を実施した。この過程は2022年度と一緒だが2023年度の対象者は約900名と昨年度より200名ほど増加した。 2023年度の調査とデータ整理と並行し昨年度までのデータを解析することで水溶性食物繊維を豊富に含む日本食スコア高値群は酪酸産生菌を増加させ、口腔内細菌とも連動することを報告した(Nutrients. 2024 Feb 13;16(4):524. doi: 10.3390/nu16040524)。また、水溶性食物繊維が腸内酪酸産生菌を増加させることを2022年度に報告している(Microorganisms. 2022 Sep 10;10(9):1813. doi: 10.3390/microorganisms10091813.)が、酪酸産生菌は肝線維化を抑制させることも明らかにした(Int J Mol Sci. 2023 Aug 30;24(17):13470. doi: 10.3390/ijms241713470)。 2024年度はさらに対象者を増やすことを予定しており、2024年6月に予定されている調査準備も進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナウイルス蔓延により一時的に調査対象者が減少したが2023年度は例年近くまで参加者が増加しており健診調査も順調に実施できている。2023年度のデータは解析中であるが、昨年度までのデータを用いて横断研究だけでなく経年的な変化もとらえることができるようになり、学会や論文発表を通して成果報告をすることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度の解析を進めるとともに、2024年度も同様の調査を行う。2024年度は参加者の増加を検討しており順調に健診調査を行うよう準備していく。また、過去のデータも用いて、5-10年にわたる長期間の縦断研究を進めていく予定である。
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