Project/Area Number |
22K17595
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 59010:Rehabilitation science-related
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
野末 真司 昭和大学, 歯学部, 講師 (10782956)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2024: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2023: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
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Keywords | 頸部聴診 / 嚥下障害 / 食塊の形状 / 最大振幅 / 平均振幅 / 摂食嚥下障害 / スクリーニング検査 |
Outline of Research at the Start |
高齢者に対して食形態の誤った選択は誤嚥性肺炎や窒息を引き起こす危険性がある。そこで食形態の決定に嚥下内視鏡検査(VE)や頸部聴診を用いることが多くある。VEは視覚的に食塊の状態を観察できるため、介護者には分かりやすいが、コストと準備に手間がかかる。一方、頸部聴診を用いて食塊形成の可否を判断できた方が簡便かつ低コストで判断ができる。本研究は咀嚼運動を交えた嚥下音を分析することにより、より現場に近い状態で咽頭通過時の食塊の状態を判断する方法を模索することを目的としている。頸部聴診を用いて咽頭通過時の食塊の状態の評価を行うことが可能となれば、より簡便なスクリーニング検査として用いられると考える。
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Outline of Annual Research Achievements |
超高齢社会となり、介護老人保健施設が増加傾向にある中で、利用者の食形態の誤った選択は誤嚥性肺炎や窒息を引き起こす危険性がある。現状、咽頭に流れてくる食塊の形状を観察するためには嚥下内視鏡検査を用いていたが、挿入時の苦痛と挿入されたまま食事を行うことは通常と異なる環境になっており、通常の食事場面とは異なってしまうため、正確な評価がされているかは不明である。また、内視鏡検査を行うことができるのは医師、歯科医師のみであり、機器を用いないといけないため、簡便な検査としては程遠いと考える。そこで注目した検査が頸部聴診である。臨床現場において頸部聴診を行う際に物性、量によって聴診音が全く異なることが経験される。そのため、聴診器より得られた聴診音を数値化し客観的な形で評価できれば、簡便かつ低コストで咽頭に流入する食塊の形状、量を判断することができると考えた。そこで、今回、健常成人に対し、嚥下内視鏡検査を行うと同時に頸部に聴診器を設置し、試料の嚥下を指示した。用いる試料は①ゼリー5g、②ゼリー10g、③ペースト食5g、④ペースト食10g、⑤ソフト食5g、⑥ソフト食10gとした。現在、研究は行っているが、被験者がそろってきており、嚥下音の採取を始めている。まだ分析までには至っていないが、ここから得られた嚥下時産生音の音響分析を行い、食塊の物性の違いによる嚥下時産生音の最大振幅、波形の長さ、平均振幅を明らかとする予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染の影響を受け、思っていた以上に被験者が集まっていないため。
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Strategy for Future Research Activity |
健常成人に対し、嚥下内視鏡検査と同時に頸部に聴診器を設置し、試料の嚥下を指示する。 現在行っている①ゼリー5g、②ゼリー10g、③ペースト食5g、④ペースト食10g、⑤ソフト食5g、⑥ソフト食10gを試料とし、記録を取り、物性および量により嚥下時産生音をデータ化し、解析をして客観的な評価を行うことを可能とする。さらに試料として①米飯5g、②米飯10gを用いる。①②の米飯は、咽頭通過時に食塊形態を観察しやすいように着色させた米飯で白米をサンドさせたものを用いる。被験者には10回咀嚼してから嚥下してもらうことと、20回咀嚼してから嚥下してもらう2つの条件を行わせる。それぞれの条件を5回ずつ施行する。ここから得られた嚥下時産生音の音響分析を行い、食塊の物性の違いによる嚥下時産生音の最大振幅、波形の長さ、平均振幅を明らかとする。この研究を行うことにより咀嚼によりどのくらい粉砕、混和されている食塊かを評価することが可能となり、嚥下時産生音がどのように異なるか明らかになると考える。
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